温家宝総理は5日、政府活動報告において、情報化の条件下で局部戦争に勝利する能力を中心とし、多様な軍事任務の遂行能力を継続的に向上させることについても言及した。
中国人民解放軍の趙剛中将は、これについて次のように分析する。報告の中の国防及び軍隊建設に関する内容には、それぞれに多くの事柄が内包されている。例えば、「思想政治建設の全力強化」は全軍の政治工作を全て包括しており、「情報化の条件下での軍事訓練」は人民解放軍の全ての軍事訓練の基調を定めている、等である。
伝統的な戦争と比較すれば、情報化戦争と伝統的な戦争の違いには、主に4つの点があるといわれる。「攻撃の中心」については、最初にその指揮系統、制御系統、連絡系統を攻撃しなければならない。「戦争の重点」については、都市を攻撃し土地を攻略し、敵兵を消滅させることではなく、その戦闘意欲や抵抗意欲を粉砕することに重点が置かれる。「作戦の空間」については、主に宇宙空間、電磁空間、インターネット空間、心理・精神空間等が含まれることである。「戦争の主導権、制御権争奪の重点」については、現代戦で重きが置かれるのは情報と宇宙の制御権である。
報道によれば、米国は先頃、将来数年間の軍事戦略を発表し、軍事力及び経済力が日増しに強まるアジア地域への関心を更に高め、日本の自衛隊の海外活動を支持していくという。
趙剛中将は、日米のこのような「協力」を、問題にはしていない。日米にどのような局部的あるいは一時的な変化があっても、中国の戦略配置には影響がない。但し、これについて、軍部はしっかりと注目していく、と語る。また、これを例えて、「釣魚台に座って静観する」と表現している。何故なら、中国は十分な防御力を備えているからだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月8日