中国航空工業集団公司の林左鳴総経理は10日、取材に対し、「今後5年間、中国の航空業界は航空機エンジンの開発に100億元を投入する」と明らかにした。
林左鳴氏は、航空機エンジンは現代工業の「珠玉」であり、人類史上最高の智恵を表していると述べた。現在、米国、ロシア、イギリス、フランスのみが航空機エンジンの開発能力を持っており、航空機エンジンは航空工業強国が機密にするコア技術領域である。「十二五(第12次五カ年計画)」期間中(2011-2015年)、中国の航空関係者は大きな決心と勇気を持って、積極的にイノベーションおよび開発に取り組み、次世代の空港機エンジン開発者を育成していく。
林左鳴氏は、航空機エンジンの価格が非常に高価なことや、開発に約10年かかること、複雑な技術が必要なことなどを紹介した。航空機エンジンの開発には、国による経済的援助が必要なだけでなく、技術力を安定させるために、開発人材育成に関する政策を打ち出すことも必要だという。
米国政府のレポートによると、航空機エンジンは複雑な技術が必要で、新規参入が難しく、航空機エンジンの開発には、国家による保護や高額な資金投入、長期的なデータ、経験の蓄積が必要であるという。
これまで、航空機エンジン分野は西洋4カ国の独壇場であり、その4カ国が全世界のシェアを享受してきた。
統計データによると、今後20年、中国の航空機エンジン市場は約1034億ドルの余地が見込まれている。しかし、中国の航空業界はまだ国産のエンジンを搭載した航空機を保有していない。
綿陽市にある「航空基地」の除幕式
しかし、中国航空関係者の夢の実現はそう遠くなさそうだ。中国航空工業集団公司は四川省綿陽市に世界一流の航空基地を建設した。中国商飛もエンジン製造企業を設立し、国産の航空機エンジンを開発している。中国は今後、米国、ロシア、イギリス、フランスに次ぐ、世界第五番目の航空機エンジン開発国となりそうだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月13日