インド・ヒンドゥスタンタイムズ紙は、中国初の空母「ワリヤーグ」が7月に改修を終え、試験航行を行う見通しだ。中国の空母総数は将来12隻を上回り、うち3隻は隣国の安全を保障するためにいつも行動できる状態にしておくだろうと伝えた。
中国政府海洋戦略顧問で中国現代国際関係研究院南アジア戦略家の胡仕勝氏は、「空母は1隻だけでは足りない」とし、「いつも行動できる3隻を含め少なくとも9隻の空母が必要。将来的には空母が12隻を上回るだろう」と話した。これについて、胡氏は「世界の強国として、われわれは隣国の安全を保障する能力がなければならない」と説明。隣国というのは、インド洋沿岸に位置する朝鮮、カンボジア、ラオス、ミャンマーといった国々を指している。
アジア太平洋安全研究センターのモハン・マリック氏は「中国が空母を購入したのは太平洋とインド洋をまたにかけて行動する夢を実現したかったからだ。しかもそれによって中国は朝鮮、ミャンマー、パキスタン、イランなどの国々に安全・保護を提供できる」と明かす。
近年、海洋問題への対処で中国は自信をつけている。今週、中国とベトナムで武力衝突の危機が高まると、北京政府は海上巡視船(最大の3000トン)を南中国海とシンガポールに派遣、「本国の主権を守る」として同海域における内外船舶の状況を検査した。
中国の国営メディアによると、中国は2020年までに偵察線の数を現在の260隻から520隻に、乗組員の数を9000人から1万5000人に増やし、海監総隊の規模を拡大する予定だという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月23日