国防部の楊宇軍報道官は29日、中国海軍が最近行っている一連の訓練はいずれも年度計画に基づく「通常の訓練」だとし、南中国海情勢とは無関係だと主張した。
国防部の定例記者会見で、「今月に入り、中国海軍南海艦隊は環海南島海上実兵演習を皮切りに6回続けて軍事演習を行っている。中国海軍が頻繁に軍事演習を行うのは南中国海の緊迫した情勢に関係があるという声があるが、国防部ではどのように考えているか?」という質問に対し、楊報道官は「中国海軍が最近実施している一連の訓練はいずれも年度計画に基づく『通常の訓練』で、南中国海情勢とは無関係だ。行き過ぎた憶測や解読をする報道が見られるが、客観的かつ冷静に中国海軍の通常訓練を受け止めてほしい」と説明した。
米国とフィリピンが実施した海上合同演習について、楊氏は「中国側は一貫して関係国間の防衛協力は第三者に矛先を向け、第三者の利益を損なうものであってはならないと考えている。関係国が地域の平和と安定を重視し、地域の平和と安定維持に有利なことをより多く行うよう希望する」と述べた。
米議会で南中国海の航行の自由に関わる決議案が採択されたことについて、楊氏は「南中国海の航行の自由はこれまで領有権争いによる影響を受けたことはなかったし、問題になったこともない」と答えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月30日