8月10日、全世界の目が大連港に注がれた。中国初の航空母艦がここから初めての試験航行に向かった。空母「ワリャーク」が02年3月3日に大連に着き、内港の西区埠頭に停泊してから10日の正式試験航行まで、9年5カ月と7日、計3447日間となる。ワリャークが中国に着くと直ちに改修作業を開始。08年末になって、国防部が空母関連の情報を明らかにしたことで、中国初の空母はこの数年来、ずっと熱を上げ続けるスポットとなってきた。
9日、明け方の大連は濃霧に包まれ、視界はわずか数メートル、多少心配させられた。霧の中、空母はタグボートに牽引されてゆっくりと向きを変え、無事出港。
5時09分、汽笛を3回鳴らし、朝霧に包まれながら静かに港を離れると、カモメが驚いて一斉に飛び立った。霧が晴れ、大連は陽光に燦然と輝いた。
9日午後、遼寧海事局はサイトで、8月10日から14日まで、その他の船舶が遼東湾の特定海域を航行するのを禁止すると警告。示された座標から推測すると、試験海域はそれほど広くはなく、海洋の距離も遠くはない。
海軍の慣例では、軍艦は正式に配備されて初めて公式に命名される。航行が始まったことで、空母の命名の日程は1歩前へ進んだはずだ。
軍事専門家は「これまで成し遂げたことのない大規模な試験と科学技術の研究舞台として、ワリャークの現段階での主要な活動範囲は大連造船所とその周辺海域になる」と指摘。改修を終えると、主として中国近海の海域で試験航行を行うとともに、その他の作戦・護衛艦艇と検証的な編制訓練を実施する。
改修後の空母訓練艦の人員編制は約2000人、士官と艦員の広範囲にわたる選抜と養成作業はすでに数年前から全面的に実施してきた。武漢空母工程シミュレーション・プラットフォームや葫芦島艦載機訓練場、空母艦員訓練総合護衛艦(88艦)が相次いで完成し、使用。間もなく始まる海軍学校の体制の調整でも、中国の特色ある空母艦長と艦員の人材養成の方法が具体的に示されるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月12日