資料写真:中国の潜水艦部隊
北京の潜水艦部隊は米軍事戦略家がかつて憂慮したほど強大ではなかった。中国の海洋進出の野心が買いかぶられていたのか、それとも変化したのか?20日付の日本の英字誌「ザ・ディプロマット」が伝えた。
06年10月のある日、中国の「宋」級攻撃潜水艦がひそかに米キティホーク級航空母艦から数マイルほどの水面に浮上した。米国人にとってこれは、「ソ連が1957年に人工衛星を打ち上げたのと同じくらいの驚きだった」。
当時の太平洋艦隊潜水艦部隊のハンク・マッキンニー指揮官は「中国は脅威となる潜水艦部隊を建設している。米海軍は中国海岸付近の水域で制海権を保持するのが非常に困難になるだろう」と述べた。米国の当時の国防官僚がとくに心配したのは、今後10年以内に中国が20隻の新型原子力潜水艦を増やし、その威力が「宋」級に勝り、数が増えることで、人民解放軍海軍が中国の海岸から離れた場所で米海軍と競争を繰り広げることだった。
それから5年が経ち、この警告が間違いであったことが証明された。中国海軍はまだ数隻の原子力潜水艦しか保有していない。「宋」級と他の近距離ディーゼル潜水艦が依然として中国の海底部隊の主力だ。中国の新型潜水艦の生産量はすでに落ち込んでおり、潜水艦の総数は今後収縮される可能性が高い。「中国は全力で潜水艦力を拡大するか迷っているのだと思う」。マサチューセッツ工科大のアナリストはこう話す。
5年前、米アナリストは中国の潜水艦の数量は2011年に米国を抜くと予測した。米国際評価戦略センターのリチャード・フィッシャー氏はかつて、中国海軍は2010年までに74隻の潜水艦を保有すると予測したが、この数字も現在の実際の数を十数隻上回る。