中国航空工業集団公司(AVICI)が開発した13トン級大型民用ヘリコプター「AC313」は5日、中国民用航空局から型番許可が下り、AC313は今後全面的に市場に投入される。中国は欧州、米国、ロシアと同じく独自に大型ヘリを開発する能力を備えた。
AC313の性能は世界の第3世代ヘリの水準に達し、大型民用ヘリの開発における空白を埋め、中国は欧州、米国、ロシアと同じく独自に大型ヘリを開発する能力を備えた。中国のヘリ発展史上、重大な意義を持つ。
AC313は民用航空局の型番許可が下り、4年かけて開発されたアジア最大の民用ヘリがまもなく市場に投入され、救災、森林防火、交通輸送、海上作業、医療救護、観光、公務飛行などの分野で大きな役割を発揮する。
また、世界で初めて標高4500メートルの場所で飛行できる耐空証明が与えられ、高原での活躍が期待される。中国の地理環境は独特で、西部の標高3000メートル以上の高原地域が国土面積の25%を占め、西部大開発や災害時などの緊急救援体制に高原で使用できるヘリが必要とされていた。
同じく注目されるのは、AC313が海洋国家にとって重要な意義があることだ。中国には300万平方キロメートル近い海域と長さ1万8000キロメートルにわたる海岸線があり、捜索・救助、サルベージ、衛星改修などの海上作業において、安全性の高い大型輸送ヘリが求められていた。AC313は基本重量3.5トンの衛星を回収でき、作業半径は300キロに達する。第12次5カ年計画(2011-2015年)中は衛星の打ち上げが増えるが、その回収作業を十分にこなせる。
米ロから輸入したヘリが四川、青海地震の震災救助で活躍したが、これらのヘリはいずれも軍用で、民用基準で製造されていない。一方、AC313は最新の民用耐空性基準「CCAR-29R1」に基づいて開発されているため、民用の安全性などが考慮されている。標高4500メートルの地域では、民用としては最高等級にあたるA級性能を備えている。中国全土で使用できる卓越した性能、先進的な技術、合理的な価格など総合的な優位性を持つAC313はヘリコプターの新星となるに違いない。