ロイター通信はこのほどDavid Lague氏の文章を掲載、米国軍費削減に対する評価を行い、更に中国海軍071ドック型揚陸艦についても討議し、現在、外界の注目は全て試験中のワリヤーグ号に注がれているが、軍事アナリストによれば、中国海軍の2万トン級071ドック型揚陸艦の規模拡大の方が、中国の世界における影響力に、より直接働きかけることになるという。
外国メディアの報道によれば、予算削減が間近に迫り、ペンタゴンは米海軍規模縮小について今のうちから準備を始めなければならない状況にある。その一方で、中国は、海上強国建設策の一つとして、更に性能のいい新型戦艦の建造を加速させている。中国が計画する071型軍艦の建造数は8隻に上り、さらに、その規模や性能をレベルアップさせた揚陸艦の設計にも着手しているという。
ロンドン国際戦略研究所海上安全研究員Christian Le Miere氏は、次のように語る。大型強襲揚陸艦は、その国の軍事力に対する欲望を如実に反映するものである。一連の流れによって、「外科手術」的行動を展開しようとする国には、強襲揚陸艦が必要となるのだ。
アジア太平洋、海上情勢緊迫の加速
中国が海軍建設に大きな力を注ぐ今、アジア太平洋の海上では、日々、その緊迫を増しつつある。アジア太平洋地区は、今後十年以内で、世界の主な地理政治における焦点の一つとなるだろう。
中国の軍事策定者は、これまで台湾海峡における衝突のリスクに重点を置いてきたが、このところ、中日間では、東中国海の島所有権を巡って激しい論争が巻き起こり、ベトナム、フィリピン、その他関係国は、中国が主張する南海主権に反発している。
また、米海軍がアジア太平洋戦域の「海上十字路」に新型強襲揚陸艦、即ち「沿海域戦闘艦」を配備することを宣言、シンガポールやフィリピンに駐屯予定である。
世界最大の船舶製造国