3月19日、Canadian and World Studies電子版は、中国国産J-20ステルス戦闘機の単価はおそらく1億1000万ドルで、米国のF-35戦闘機は1億3100万ドルであるとの記事を掲載した。
今年に入って、J-20(殲-20)は四川省成都市で頻繁に試験飛行を行っており、海外から注目を集めている。最近、ネットで一新されたJ-20戦闘機の写真が公表され、旧型と比べると新型J-20は、米F-22に類似した2次元のスラスト・ベクタリングノズル技術を採用していることが明らかな特徴となっている。写真に特別な処理がなされていなければ、この技術である意味、これまでのJ-20動力に関するうわさが刷新されることになる。すなわち、J-20にロシア製117SやAL-41エンジンが採用されるといううわさだ。また、この改良で、中国はすでに第5世代戦闘機の動力面でのボトルネックを解決済みで、高性能動力装置を研究開発できているだけでなく、同時に国産エンジンと米式スラスト・ベクタリングとの整合を実現していることを示していることになる。しかし、中国全人代代表で空軍中将の高守維氏は、J-20戦闘機のステルス性能も作戦性能も現在の機種より格段によくなっていると認めながら、J-20が今年現場で使用される可能性は否定している。目下、J-20はまだ試験飛行段階で、作戦任務に着くまでにはまだいくつもの段階が必要で、試験飛行の状況をみて決めなければならないといっている。
ロイター社によれば、J-20プロジェクトは順調に進んでおり、おそらく前倒しで定型化、現場着任が可能である。これは、開発プロセスが紆余曲折してコストが嵩んでいる米軍のF-35戦闘機の販売と部隊構成にとってプレッシャーとなるだろう。現在、米F-35戦闘機の単価はすでに1億3100万ドルで、今後更にかなりの確率で高くなることが予想される。これに対し、J-20戦闘機はたったの1億1000万ドル。研究開発の遅延で、米軍などはすでにF-35販売の先送りを決定しており、この機種の量産化はまだ先のことになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月23日