資料写真:パキスタンが中国から輸入した戦闘機「サンダー」(中国名・「梟竜」)
ロシア世界武器貿易センターは7月9日、英ファーンボロ航空ショーの開幕日に、2008-15年の世界の新型戦闘機輸出ランキングで、ロシアと米国がそれぞれ販売数量と成約高で上位を占め、中国は数量で第3位になるとの新たな研究報告書を公表した。戦闘機輸出企業ランキングでは、中国の成都飛機行工業集団公司(成飛)が12年以降の4年間に競争相手の米国、ロシアを抜いて世界1位になるとしている。
ロシアのシンクタンクがまとめた12年7月1日までの最新統計は、現有の購入契約や意向書、入札が期日どおりに実施された場合、今後4年(12-15)で世界の新型多用途戦闘機の輸出数量は497機、総額は339億ドルにのぼると分析している。それ以前の4年(08-11)間では764機が輸出され、総額は328億ドル。そのうち新型飛行機は532機で全体の69.6%、総額は318億ドルで同96.95%占めた。それに比べ、今後4年間の輸出数量は7%、金額も6.6%低下するものの、下げ幅が小さいのは、米戦闘機F-35タイトニングⅡの納入期限が遅れるのが主因。過去4年間、近代的新型多用途戦闘機に対する国際市場の需要は年平均133機だったが、今後の4年では124機になる見通し。
この8年間の世界の戦闘機輸出(数量)ランキングを見ると、ロシアがトップの座を占め、合計369機、総額165億4300万ドル。数量でトップにランクされるが、成約高では、過去4年、今後の4年間でも米国にはるかに及ばない。