資料写真:試験航行中の中国の空母
海軍軍事学術研究所の李傑研究員は7日、人民網の「科学伝播サロン」に登場し、中国初の空母が年内に服役する見通しであることを明らかにした。
李傑氏によると、7月30日に9回目の試験航行を終えたばかりの中国空母は艦載設備をほぼ完備し、年内に服役する見通し。
空母の名称については、「人名が付けられる可能性は低く、直轄市の名前もやや問題がある」とした上で、省の名前が付けられる可能性が高いとの見方を示した。
服役後にどこに駐屯し、どんな任務を執行するのか。南中国海問題の解決に使用されるのか。これについて、李傑氏は、駐屯地は主に条件を見て決めなければならず、機動性と航続力が比較的高いため、条件が合えば数カ所を選ぶのが望ましいと語った。
「争いの解決方法はたくさんあり、攻撃するだけではいけない」とする李傑氏によると、同空母は試験・訓練艦で、服役後はまず近海で軍事任務を執行し、国家主権の保護などの任務を行う。将来的には国力の増強に伴い、海洋権益を保護するために遠海で任務を行っていくという。
李傑氏は、中国の空母の誕生はごく自然なことだと見ている。空母は強国の象徴であり、中国には石油輸送の海上ルートや鉄鉱石などの戦略資源の安全維持など、海洋権益を保護する必要性がある。「中国は海洋大国で、7000近くの島があり、島の海岸線は1.4キロに及ぶ。将来的に少なくとも3隻の空母が必要だ」と話した。
また、「空母の重要な役割は強大な攻撃力を持つことで、そうしてはじめて戦争抑止力を備えることができる。空母自体が強大な実力を備える一方で、空母を保有する国にも使用する決意と自信が必要だ」と語った。