田中真紀子元外相(衆議院外務委員長)は28日、北京で記者会見し、釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題について「棚上げは日中両国の重要な合意だ」と指摘した。
1972年に国交正常化を実現した田中角栄元首相の娘である真紀子氏は、40年前の国交正常化の苦難に満ちた道のりと国交20周年に一家で訪中した際の様子を振り返った。
釣魚島問題については、解決を先送りする「棚上げ論」に触れ、「中日両国の一世代上の指導者らが結んだ覚書と合意だ。当時はこれが日本のメディアや政府の公式的立場だった」と指摘。現在の両国関係は「厳しく、ひいては危険な状況にある」としつつ、「40年前、父は決死の覚悟で中国に来た。今回中国に来ることに恐怖心はなかったが、私も父の事業を引き継ぐ覚悟がある」と語り、関係改善に向けた決意を示した。
今回の訪中については、「日中関係の改善には、双方が勇気を振り絞り、知恵を出し合って、武力を拒否することが必要だと痛感した。問題関係の鍵は日本側にあり、中国は日本の正しい決定を待ち望んでいる」と語った。
「人民網日本語版」2012年9月29日