資料写真:グラム基地で飛行訓練を行う米戦闘機

資料写真：ロシアの爆撃機｢Tu-95｣

核弾頭を搭載していた可能性のあるロシアの戦略爆撃機が先週、米国のグアム基地の上空を飛行した。太平洋で繰り広げられる競争は、複雑かつ刺激的になっている。

ロシア空軍の元将校はかつて、「拳を百回振り上げるより、戦略爆撃機の翼を揺らす方が効果的だ」と語った。米国メディアの反応は、この言葉が現在も説得力を持つことを証明した。ロシアの戦略爆撃機がグアムに飛来したのは、オバマ大統領が一般教書演説を行う数時間前であった。米国の一部メディアとタカ派の人物は、これはロシアによる示威活動であり、オバマ大統領をからかうものだとしている。

ロシアはオバマ大統領の「アジア太平洋回帰」戦略を対象としていたとする見方が、より一般的だ。グアムは同戦略で最も重要な支援拠点であるためだ。また米国メディアは、「これは中日の釣魚島（日本名：尖閣諸島）問題で、ロシアが中国を支持することを暗示している可能性がある」と報じた。

ロシアは2007年に長距離戦略爆撃機の巡航を再開すると、西側諸国を驚かせる動きを繰り返している。しかし今回の件は、オバマ大統領の再就任以来、最も挑発的なものとなった。オバマ政権は過去4年間に渡り、「米露のリスタート」を呼びかけていたが、これはすでに皮肉じみた言葉になっている。米国は東欧にミサイル迎撃システムを配備し、ロシアは米国民によるロシア人孤児の養子縁組を禁じる法律を制定した。両国関係は、過去10年間で最も冷え込んだとされている。

｢中国網日本語版(チャイナネット)｣　2013年2月18日