北海艦隊と東海艦隊による昨年の釣魚島(日本名:尖閣諸島)海域の巡航に続き、南海艦隊遠洋訓練編隊は17日午前に釣魚島付近の海域を巡航し、一時は釣魚島から70カイリの距離に迫った。
北海艦隊と東海艦隊の艦艇編隊は昨年、釣魚島付近の海域を前後して巡航した。南海艦隊も17日、同海域を巡航した。中国海軍の3大艦隊はすでに、釣魚島海域に姿を見せたことになる。
南海艦隊による東中国海巡航の目的とは
釣魚島海域は南海艦隊の管轄区域ではないが、今回はなぜ同海域を巡航したのだろうか。
中国社会科学院の沿海領土問題研究者の王暁鵬氏は、「釣魚島海域は東海艦隊の伝統的な巡航海域であるが、南海艦隊は今回常態化された有事に備えた巡航ではなく、日常的な遠洋訓練を実施した。そのため南中国海以外の海域に入ることも正常であり、北海艦隊も同海域を巡航したことがある」と指摘した。
王氏はまた、「今回の巡航は、中国がすでに南中国海と東中国海の海洋権利保護活動を結びつけ、全海域の権益維持メカニズムを形成したことを示している」と分析した。
軍事専門家の李傑氏は、「海の軍事力は必ずしも特定の海域だけに所属せず、新型艦艇は異なる海域を熟知し、その性能を検査する必要がある。また中国海軍が異なる艦隊を用い釣魚島海域を巡航したことは、主権を示す意味合いがある」と述べた。
中国海軍の張軍社大校(大佐級)は、「海軍は毎年、近海・遠洋を含む訓練計画を定める必要がある。今回の巡航は中国海軍の定例の訓練計画であり、通常の計画に従っただけだ。南海艦隊は南中国海だけに、東海艦隊は東中国海だけに縛られるのではなく、3大艦隊は中国の領海を熟知する必要がある。そのため釣魚島海域の航行は正常なことだ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年4月19日