衝撃波は歴史上（特に第二次世界大戦中）、航空機の超音速飛行の関門とされていた。1950年代以降に超音速飛行が普及すると、衝撃波が関門とされることは少なくなった。

物体（通常は航空機）の速度が音速に近づくと、自身の発する音波に追いつくようになる。その際、機体の空気に対する圧縮がスムーズに伝わらないことから、風の当たる部分とその近くにこれが蓄積され、最終的に空気中の圧力・温度速度・密度などの物理性質の突発的な変化が生じる。衝撃波によって、空気の機体に対する圧力が増す。この音速によって生じる加速の障害が、衝撃波と呼ばれる。

航空機の超音速飛行によって生じる衝撃波は、音エネルギーが集中する面でもある。衝撃波は短い轟音（人の聴覚の限界を上回る可能性がある）のように聞こえるため、ソニックブームとも呼ばれる。強い衝撃波は地上の建築物に損傷をもたらすほか、航空機自身に対しても大きな圧力をもたらす。ゆえに各国は一般的に、超音速機の住宅区上空での音速突破を禁止している。

航空機の速度が音速に近くなると（時速1193キロ）、周辺の空気を圧縮し、空気中の水蒸気を凝結し雲にするが、常に轟音を発するとは限らない。