中国国防部の楊宇軍報道官は10日、防衛省が発表した2014年版防衛白書について談話を発表した。全文は下記の通り。
日本防衛省は5日、2014年版防衛白書を発表し、古い主張を再び持ち出し、中国の正当な国防・軍隊建設について勝手に論じ、中国の軍事透明度、東中国海の防空識別圏、中日の軍機による「異常接近」などの問題を悪意をもって喧伝し、中国の脅威を誇張し、国際社会に是非を混同させようとした。中国はこれに対して強く反対し、遺憾の意を表する。
中国は平和発展の道を堅持し、防御的な国防政策を推進する。国防・軍隊現代化建設の強化は、中国の主権国としての正当な権利であり、他者には口を挟む権利がない。中国軍の関連海域・空域における活動は完全に正当かつ合理的で、国際法と国際的な慣例に合致し、常に自制的だ。中国軍は近年、積極的に海外との軍事交流を実施し、報道官の制度を制定した。開放を拡大し続ける中国の努力は、国際社会から認められており、日本の批判には論拠がない。
日本は白書の中で事実を蔑ろにし、多くのスペースを使い人心を惑わせる記述をし、中国と中国軍のイメージダウンを図った。特に中国が自衛隊機の危険な行為に関する確かな証拠を発表しながらも、日本側は強引にこじつけをし、中国軍機に対して危険な行為はしていないと称した。日本は、その対中関係における頑迷な立場と偽りの姿を露呈した。
日本のこの行為は、集団的自衛権の行使を容認し、武器輸出三原則を改正し、軍拡を大々的に推進するための口実である。これは中国を含むアジアの隣国の、日本の発展の動向に対する強い懸念と警戒を引き起こしている。今まで歴史問題で間違いを正視せず、深く反省したことのない国の、軍事安全政策の調整などの問題における空疎な言い分が、他国に信頼されるはずがない。
日本は白書の中で、いわゆる国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の誇張を続け、平和主義者を演じようとした。実際には地域内で徒党を組み、権勢を笠に着て、海洋の権益を巡る問題を煽り続け、地域の情勢に悪影響をもたらしている。
日本は中国と対話を実施すると称しながら、間違った立場を貫こうとし、さまざまな手段によりいわゆる中国の脅威を誇張している。中国は日本の称する対話の誠意と意図を疑わざるを得ない。中国は日本に対して侵略の歴史を深く反省し、歴史を鑑とし、言行に注意し、平和的発展の道を歩み続け、「専守防衛」の政策を守り、実際の行動によりアジアの隣国と国際社会から信頼を勝ち取るよう促す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月12日