李克強総理は15日の記者会見で、中国・ミャンマーの国境事態の情勢に関する質問に回答した際に、「我々にはミャンマーとの国境地域の安全と安定を守り、中国人の生命と財産の安全を守る能力と責任がある」と力強く述べた。ミャンマー軍機は13日、中国の国境内の多くの住民を爆死させ、中国国内で反発が強まった。
中国国防部、中国外交部、ミャンマー駐在の中国大使館は、ミャンマーに対して遺憾の意を表した。中央軍事委員会副主席の範長竜氏はミャンマー側と連絡した際に、事件の張本人を厳罰に処し、かつ軍隊を厳しく管理し、同様の事件を絶対に再発させないよう求めた。
複数の中国軍事・外交専門家は、環球時報の取材に応じた際に、「本件が故意か誤爆であるか、また事件の性質などについては正式な調査結果を待つしかない。しかし中国はより積極的に『出撃』し、ミャンマー北部の平和の歩みを積極的に推進し、調停に参与するべきだ。中国とミャンマーの国境地帯の混乱を許すことはできない。ミャンマー北部の安定は両国および両国民の共同の利益に合致する」と指摘した。
最も注目される警告
李総理の15日の記者会見は、2時間以上に及んだ。司会者が記者会見の終了を発表すると、数人の記者がすでに立ち上がろうとしていた李総理に対して、大声で中国・ミャンマーの国境地帯に関する質問をし、回答を求めた。李総理は慣例を破って着席し、「心の痛む質問があった。国境地帯の中国側で、中国人の生命と財産が損失を受けた。初めに、犠牲者の遺族に哀悼の意を表し、心からお悔やみを申し上げる。中国政府、外交部、中国軍は、ミャンマー側に厳正な交渉を申し入れた。我々にはミャンマーとの国境地域の安全と安定を守り、中国人の生命と財産の安全を守る能力と責任がある」と発言した。
ニューヨーク・タイムズは、李総理の全人代閉幕後の記者会見は、「最も注目される警告」を発したと報じた。シンガポール華字紙の聯合早報は15日、「ミャンマーの軍機が13日に落とした爆弾で雲南省の一般人に死傷者が出たことを受け、中央軍事委員会副主席の範長竜氏は14日午後、ミャンマー国防軍総司令官のミン・アウン・ フライン氏と連絡を行った。範氏はミャンマー軍の高官に対して、軍隊を厳しく管理し、事件の再発を防がなければ、毅然とした態度で大胆な措置を講じると警告した」と伝えた。範氏は、「ミャンマーは問題の重要性を認識し、本件を真剣に処理し、事件の張本人を厳罰に処し、死傷者の遺族に謝罪・賠償し、中国側に説明を行うべきだ」と指摘した。ミン・アウン・ フライン氏は、「ミャンマーは中国側の気持ちを理解しており、人員を早期派遣し中国と共同で真剣に調査を行い、問題を適切に解決し、関係者の責任を追究する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月15日