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中国空軍は月曜日、西太平洋で初めて遠洋訓練を行った。中国国防部は長距離爆撃機の写真を公開し、同機が同日中に帰還したと発表した。これは中国空軍が初めて中国の海岸線から遠く離れた場所で実施した訓練だ。
ロイター通信は、この動きが海外メディアの注目を集めたと報じた。中国空軍の申進科報道官は、「中国空軍が組織した、航空兵の西太平洋における遠洋訓練は、関連する国際法と国際的な経験に合致している。これは特定の国や目標に向けられたものではなく、いかなる国・地域に対しても脅威となることはない」と述べた。
産経新聞は、中国の発表によると訓練は30日に実施されるが、その規模や正確な地点については不明だと伝えた。
中国国防部が言及したバシー海峡は、中国・台湾島とフィリピン・ルソン島の間、太平洋と南中国海の自然の境界線に位置する。その幅は約370キロで、バタン島とバブヤン諸島によってバシー海峡・バリンタン海峡・バブヤン海峡の3本の航路に分かれている。そのうちバシー海峡の幅が最も広く、水深が最も深く、最も重要とされている。この3つの海峡は通常、まとめてバシー海峡と呼ばれる。バシー海峡は第一列島線の重要なポイントの一つであり、中国が太平洋に出入りする重要な航路、東南アジアと北東アジアの交流の重要ルートでもある。
時事通信社は、「海洋進出を本格化させる中国はこれまで、西太平洋海域で海軍艦隊による訓練をたびたび実施している。今回の訓練では隣国に、空軍力の増強を誇示する狙いがあるとみられる」と報じた。
中国空軍問題専門家の傅前哨氏は環球時報に対して、海外の一部メディアの異議について、「中国の海外における利益の拡大に伴い、中国空軍の遠くへの発展、特に遠洋訓練が不可欠になる。中国は事実上、より多くの世界の責任と義務を担わなければならず、中国空軍の遠洋進出が必要になっている。例えば中国空軍は先ほど航空機を動員し、南太平洋でマレーシア航空MH370便の捜索を行ったが、これはパイロットの遠洋飛行・捜索能力の試練になった」と説明した。