ロイター通信は29日、「中国の南中国海における行動を批判してはいるが、米国と欧州諸国の海軍は中国海軍との関係構築を模索している。フランスの1隻の護衛艦は水曜日、中国の重要な南中国海の拠点である湛江に停泊し、海上の偶発的な遭遇に関する訓練への参加を予定している」と報じた。オーストラリアのペイン国防相は29日、オーストラリア海軍のフリゲート艦「スチュアート」、駆逐艦「アランダ」が、中国とオーストラリア海軍の南中国海における合同演習に参加すると表明した。オーストラリアのビショップ外相は29日、米軍の南中国海における行動への参加を否定し、オーストラリアの行動が「既存の範囲を超えることはない」と述べた。
英エコノミスト誌は、「米国の行動は東南アジアの同盟国を喜ばせたが、中国に対抗する行動に積極的に参与したがる国はほとんどなく、米国の庇護を受けようとしている」と報じた。
中国の日本情報サイト「日本新聞網」によると、海上自衛隊は29日、日米海軍が南中国海での合同演習を開始したと発表した。海上自衛隊のイージス艦「ふゆづき」が参加。ふゆづきは、中国が主権を主張する島礁から12カイリ内の海域に入ることはないが、米軍の南中国海に対する監視活動に参加することになる。自衛隊は、「やや遠い距離から、米軍が間もなく開始する、中国の島礁から12カイリ内を巡航する2回目の行動に参加することで、日米同盟関係を強調し、南中国海の事業に参与する日本の姿勢を国際社会に示す可能性もある。今回の演習は事前に確定されていた計画であり、米艦が先ほど中国の島礁から12カイリ内を巡航した件とは関係していない」と強調した。
29日付英フィナンシャル・タイムズ紙によると、シンガポール南洋理工大学の軍事問題専門家のビッツィンガー氏は、「中国人がこれらの島嶼を軍事化することに、多くの口実を必要としているとは思わない。事態がエスカレートするか否かは、主に中国にかかっている。中国は米国のこの行動の頻度と持続時間、および日本などその他の国が巻き込まれるかを観察することになる」と分析した。