欧州メディアによると、ドイツ軍は約1200人の軍人を派遣し、フランスによるシリアの「イスラム国(IS)」攻撃を支援すると発表した。これはドイツ軍の海外における最大規模の軍事行動だ。
ドイツのウィーカー連邦軍総監は独ビルト紙に対して、ドイツがフランスによるイスラム国攻撃を支援するため出兵すると発表し、「軍事的な角度から見て、軍機と軍艦の正常な運用に必要な人数は1200人ほどだ。軍は許可を受ければ、直ちに行動を展開する」と述べた。
ドイツはこれまでシリアに対する軍事行動に慎重な姿勢を示してきたが、パリの同時多発テロを受け態度を急変させた。メルケル首相は先週木曜日にパリを訪れ、フランスの軍事行動への支持を表明したが、人員などの詳細な内容については明かさなかった。ウィーカー総監によると、ドイツ連邦軍は1隻の駆逐艦を派遣し、地中海東部で任務遂行中の仏空母「シャルル・ド・ゴール」を護衛する。またドイツ連邦軍はイスラム国の空爆に偵察機を出動し、補給などを提供する。
ウィーカー総監によると、ドイツ連邦軍はトルネード偵察機を4-6機派遣することで、シリア上空の切れ目なき偵察を保証する。これらの偵察機はトルコとヨルダンの空軍基地を利用することになり、両国と交渉を進めている。
ドイツ政府は12月1日に、派兵を正式に閣議決定する。連邦議会はその後、投票を行う。連立与党が議会で圧倒的多数の議席を占めていることから、議会は政府の決定を順調に採決する見通しだ。
ドイツ連邦軍はこれまで、クルド人の訓練と武器供与のためイラク北部に100人以上を派遣し、間接的にイスラム国攻撃に加わっていた。ドイツは今回1200人という大規模な派兵を行い、10数年前の海外における軍事行動を上回ることになる(ドイツ軍は1999年に第二次大戦後で初となる海外出兵を行い、NATOのコソボ空爆に参加した)。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月1日