フィリピンが申し立てた南中国海仲裁案の「臨時仲裁裁判所」が、違法で無効ないわゆる最終裁決を発表してから1週間が過ぎ、南中国海の動向が全世界の注目を集めている。その後の成り行きは、この「裁決」が係争の解決を促さないばかりか、むしろ地域の緊張情勢を激化させることを証明している。
中国 対話のドアを閉ざしたことはない
仲裁結果が発表されると、フィリピンのドゥテルテ大統領は、中国と対話し海洋紛争の解決を試みたいと表明した。またラモス元大統領を特使として中国に派遣し、双方の対話をスタートさせると述べた。
中国はフィリピン大統領の特使派遣に歓迎を表した。中国外交部の陸慷報道官は15日の定例記者会見で、「中国は二国間対話による関連問題の適切な処理を主張し続けており、フィリピンとの対話・協議のドアを閉ざしたことはない」と述べた。
しかし中国側は、裁決に基づくいかなる主張も行動も認めず、受け入れることはないと表明した。