米国のケリー国務長官は25日、ラオス・ビエンチャンで中国の王毅外交部長と会談した際に、「米国は南中国海の仲裁結果に特定の立場を持たず、中比が二国間対話を再開することを支持する。仲裁案というページを一日も早くめくり、南中国海情勢を沈静化させるべきだ」と表明した。
米国と比べ、日本は高圧的だ。共同通信は21日、日本の2016年版防衛白書の概要を報じた。南中国海問題について再び大きく紙面を割き、中国による南中国海の正常な島礁建設について大げさに騒ぎ立てた。ASEAN外相の一連の会談で王部長と会談した際に、堂々と「南中国海への介入」という旗印を掲げていた日本の岸田文雄外相は、失意のうちに帰ることとなった。王部長は日本が高圧的に南中国海に介入していることを批判し、言行を慎み間違いを繰り返さないよう忠告した。日本は南中国海仲裁案を利用し、米国やASEANと中国に圧力をかけることに成功しなかった。
中国の南中国海における島礁建設、南中国海の軍事化といった話題と同じく、南中国海仲裁案も西側メディアが中国に圧力をかけるために作った足がかりだ。これは外交戦ではなく、輿論戦と言える。米日などの国は最小の外交コストにより、中国に最大の「外交の代価」を支払わせようとした。話題を作りこれを大げさに騒ぎ立てることで、中国を輿論の渦に巻き込み、中国とASEANの分断を図る。これは本質的に、南中国海の係争解決に資することはなく、むしろ地域内の緊張ムードを激化させた。
しかしASEAN諸国は「相殺戦略」を行い、この駆け引きに巻き込まれることを避けた。今回の共同声明は、二国間交渉により南中国海の係争を解決することを主張し続けた。これは仲裁案により中国とASEANを分断させようとする米日など狙いが、再び失敗に終わったことを示しており、南中国海問題が平和的な交渉という正しい軌道に戻ることを促した。
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