ロシア『ヴェスチ』ウェブサイトは25日、ロシア航空界の消息筋の話として、ロシア国防製品輸出公社がこのほど、航空エンジンの「AL-31」と「D-30」を中国に輸出する新たな契約を中国側と締結したと伝えた。北京は今後3年で、上述の2種のエンジンをそれぞれ約100台獲得する。
報道によると、ロシアは1990年代から、「AL-31」の中国への提供を始めていた。最初は「Su-27」と「Su-30」に装備されていたが、2000年からは国産戦闘機の「J-10」にも装備されるようになった。北京はこれと同時に、ターボファンエンジン「WS-10」の開発を急ピッチで進め、国産輸送機「Y-20」には「D-30」を代替できるエンジンを開発している。
ロシア科学アカデミー極東研究所のVassily Kashin氏は、中国が自国の軍用機向けにロシア製エンジンの調達を続けてることは、中国の国防工業の大きな努力にもかかわらず、ロシアの同類製品に匹敵する国産エンジンはまだ開発できていないことを示しているとも考えられると指摘している。
Kashin氏によると、この新たな調達契約からは、中国が国産の第4世代戦闘機エンジンの質に満足していないことがうかがえる。中国は今後、第5世代戦闘機エンジンをロシアと共同開発する可能性もある。中国が新たに打ち出した「J-20」戦闘機は、国産エンジンとロシア製「AL-31」の2tのバージョンでの試験飛行が行われている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月26日