中国の王毅外交部長は豪キャンベラで7日、豪州のビショップ外相と第4回中豪外交戦略対話を行い、合同記者会見を開いた。豪州の記者からは「中国と米国が南中国海で軍事衝突する可能性はあるか、中国から米国に伝えたいシグナルはあるか」という質問があった。王部長は次のように回答した。
私は米国の友人に対して、第二次大戦の歴史を温めることだけを提案したい。人類の歴史の大河から見ると、戦後から現在まではそれほど長い時間がたっていない。第二次大戦の勝利の成果である「カイロ宣言」と「ポツダム宣言」には、日本は盗み取った中国の領土を中国に返還しなければならないと規定されている。これには南沙諸島も含まれる。当時の中国政府は1946年、米国側の協力を受け日本が占領した南沙諸島を法に基づき取り戻し、主権行使を再開した。その後中国周辺の一部の国は、違法な形式により一部の島礁を占拠し、これによっていわゆる南中国海問題が生じた。中国側はこれについて、直接的な当事国が対話と協議を通じ、歴史の事実と国際法に基づき平和的に解決するよう終始主張し続けている。この立場は今後も変わらない。
中国とASEAN諸国の共同の努力により、南中国海情勢は安定化に向かっている。中国とフィリピンも、南中国海問題の二国間協議枠組みを構築している。中国とASEAN諸国は現在、「南中国海行為準則」の協議を加速し、中国とASEANが認める地域ルールを構築し、南中国海情勢をコントロールし、地域の安定を維持している。
南中国海問題はすでに、直接的な当事国が交渉と協議により解決するという正確な軌道に戻っている。地域外の各国は、地域内の国による南中国海の平和と安定を維持する取り組みを積極的に支持するべきで、その逆にするべきではない。この点から論じると、我々は米国のマティス新国防長官が最近、外交の努力により南中国海問題を解決すると強調したことを重視している。これは中国とASEAN諸国の既定の立場であり、地域外の各国の正しい選択でもある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月8日