歴史と現実:「洞朗対峙」の背後に見えるインドの陰謀と手法

歴史と現実:「洞朗対峙」の背後に見えるインドの陰謀と手法。

タグ:洞朗対峙 インド 

発信時間:2017-08-22 10:15:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 インド軍国境防衛隊員が中国の領土に違法侵入した事件から2カ月余りが経つ。最近では、インドのモディ首相が「対話方式での紛争解決」に希望を示した。ラージナート・シン内務相は「インド・チベット辺境警察」に向けた演説で、「(洞朗問題は)まもなく解決策ができる」と語っている。しかし(違法進入した)一部の人員は依然、中国の領土にとどまっている。インドは最近、西藏自治区パンゴン湖地域での武装パトロールを強化しており、実行支配線の内側にいた中国側のパトロール兵が投げられた石によって野蛮にも傷付けられるという事件が起きている。中印国境での衝突はその激しさや持続期間の長さ、影響範囲の大きさなどから見て、近年まれに見るものと言える。この衝突の背後には、インド側のどのような事情があるのか。インドは何を意図しているのか。

 インドは「理想の国境」といったものを求め続けているのだと言える。独立前のインドは、アッサムとブータン、ネパール、シッキム、ラダックを防衛のための「内側の線」とし、西藏を防衛の「外側の線」として、インドの段階的防衛の範囲に組み込もうとしていた。インドは歴史的にはこれらの地域のコントロールに成功している。インドは現在も、「マクマホンライン」を維持しまたは「マカートニー—マクドナルドライン」を実効支配線とすることを画策している。こうした発想はインドの政策決定者に根強くある。20世紀末以来、インドは国力を高め、地域の大国として影響力を発揮しようと努めてきた。「最大の民主国家」と自らを位置付けたインドは、ネルー時代から受け継いだ「大国主義」の政治理念を、一般民衆の思想の奥にまで浸透させようとしている。

 インドは超大国との関係を改善し、「世界のオフィス」として影響力を高めている。インドの外交戦略の指導思想となっているのが「大国主義」だ。「洞朗事件」は表面的には中国とインドの領土紛争だが、実際には、インドの「大国主義」が中国の主権維持・領土保全行為と衝突しているものと考えられる。また1962年の国境紛争での失敗が、現在もインドの人々に影を投げかけているということにも注目すべきだ。『ヒンドゥスタン・タイムズ』や『インディアンエクスプレス』などのメディアは、インド軍による中国洞朗地区の違法占拠を支持する一部学者の見方をたびたび掲載している。中印国境問題の権威的専門家であるネビル・マックスウェルは、「インドのこうした心理は、戦争の失敗の屈辱感によってもたらされている」と指摘している。事件発生から1カ月以上にわたって、インドの一部専門家や過激なメディアは、事実を覆し、歴史の真相を捻じ曲げた文章を発表し続けている。インド人ネットユーザーも「洞朗事件」の火に油を注いでいる。



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