中印関係、平和的協力こそが大局

中印関係、平和的協力こそが大局。

タグ:中印関係 洞朗地域

発信時間:2017-08-30 13:07:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 この2カ月半に渡り、中国とインドは中国国内の洞朗地域において、武力で真っ向から対立した。国境情勢の緊張が続き、世界から注目された。しかしインド側は28日、国境線を越えた人員と設備をすべて撤退させると態度を「大逆転」させ、中国側の人員もこれを現場で確認した。こうしてインド軍による違法な越境事件が「喜劇的」に幕を閉じ、やや予想外の結末を迎えた。

 

 両国の民間とメディアは依然として舌戦を展開し、相譲ろうとせず、どちらが今回の最大の勝者であるかにこだわっている。しかしなにはともあれ、平和的な幕引きが朗報であることは間違いない。

 

 両国が争えば、他国が漁夫の利を得る

 

 現在の世界における2大発展途上国の両国にとって、平和的発展が依然として当面の急務となっている。

 

 改革開放以来、中国は平和的台頭という発展の道を長く、着実に歩いてきた。平和と友好の周辺外交環境を長期的に維持・構築することは、中国が「2つの百年」という奮闘目標、中華民族の偉大なる復興という「中国の夢」を実現する上で、依然として極めて重要だ。

 

 同じく世界で貧困人口が最も多い国であるインドは、中国に腹を立て争うのではなく、国民生活の改善に専念するべきだ。今回の国境対峙中、インド国内で次々と問題が生じた。宗教指導者の実刑判決によるデモ、モディ政権の消費税改革による大規模なストライキなどがそうだ。

 

 また両国が武力衝突すれば、最も喜ぶのは域外、特に西側諸国だろう。これは西側が羨む「台頭するアジアの時代」が、内部崩壊することを意味するからだ。悠久な文明の歴史を持つ中印両国には、このような馬鹿げたことを回避する知恵があるはずだ。

 

 未来志向、協力とウィンウィン

 

 中印の友好協力は両国、アジア太平洋、そして全世界の平和と発展にとって極めて重要だ。両国は面積が広く、世界で人口が最も多い国だ。27億人という人口は全人類の4割弱を占めている。両国民が手をつながなければ、世界の貧困削減、気候変動、さらにはテロ対策など世界的な課題に、根本的な解決の機会が生まれないだろう。

 

 BRICS首脳会議が9月3−5日にかけて、中国のアモイで開かれる。この時期に両国が大局を見据え向き合うことを選択し、危機を平和的に回避し交渉のテーブルに戻り、全世界に協力とウィンウィンのプラスのエネルギーを伝えたことは、誠に喜ばしい。

 

 互いに許し信頼することが重要

 

 中印は互いに隣国であり、悠久な文明を持つ古い国だ。両国の交流は2000年の風雨を乗り越えているため、互いに不慣れとは言えないが、親しいとも言えないようだ。両国民間では現在も相互誤解、疑念、嘲笑、さらには憎しみが普遍的に存在している。

 

 中印両国の人文交流の「赤字」は依然として大きい。2016年の両国間の訪問者数は延べ100万人のみで、両国の人口の約0.037%となった。「国の交わりは民相親しきにあり」で、両国の認識の大きなズレを解消するため、双方とも努力を続ける必要がある。

 

 洞朗地域の警報は一時的に解除されたが、両国の領土問題は完全解決には程遠く、今後も一大リスクになるとみられる。しかし両国が相互尊重の友好的な態度、「大同につき小異を残す」という広い胸襟、互恵・ウィンウィンの協力理念、フレキシブルで実務的な協議手段を持てば、食い違いを適切にコントロールし平和的に共存し、未来を共に切り拓くことが完全に可能だ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年8月30日

 


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