「中国は発展の不均衡・不十分などの問題の解決に焦点を合わせ、(環境と成長の両立を目指す)『緑色発展』、地域の均衡、都市化と農業現代化などの分野を大いに注目している。フランスはこうした分野で中国側とノウハウを分かち合い、協力を深めるかもしれない」。中国人民大学国際関係学部の王義桅教授は「高齢者産業、文化・クリエイティブ産業なども両国協力の新たな目玉になる見込みがある」と語る。
「今年は中国の改革開放40周年だ。今回の首脳外交を通じて、中仏は発展戦略について意思を疎通し、協力の発展について一層の共通認識と助力を形成することができる」と、中国社会科学院欧州研究所の劉作奎研究員は語る。
中仏は共に国連安保理常任理事国であり、両国関係は二国間の範疇を超える。両国首脳は国際情勢について意見交換し、世界の多極化推進、開放型世界経済の構築、グローバルな試練への対応における協力、新型の国際関係と人類運命共同体の構築についても検討するとアナリストは指摘する。劉氏は「ここ数年、中仏はグローバル・ガバナンスなどに関わる問題で重要な進展を得た。例えば中仏は国連気候変動枠組条約の実行推進のために決定的役割を果たし、テロ対策、朝鮮核問題、中東問題など地域と世界の安全保障上の問題でも広範な認識を共有している」と指摘する。
専門家によると、フランスは「一帯一路」建設への欧米諸国の参加においてもリーダーシップを発揮できる。仏ビジネス界は中国市場の一層の開拓を望み、中国側は対仏協力を新たな模範にすることを望んでいる。マクロン大統領の今回の訪問は、中国・欧州関係を固めるうえでより良い環境を築く見込みもある。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年1月10日