南極氷床探査、中国が地上ロボットを使用

南極氷床探査、中国が地上ロボットを使用。中国第34回南極科学観測において、中国科学院瀋陽自動化研究所が自主開発した氷床探査ロボットが「南極エモリー棚氷地形観測」プロジェクト地上観測現場の試験任務を遂行した…

タグ:南極 科学観測 氷床 ロボット

発信時間:2018-02-13 14:32:52 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

冰结构探测机器人

 中国第34回南極科学観測において、中国科学院瀋陽自動化研究所が自主開発した氷床探査ロボットが「南極エモリー棚氷地形観測」プロジェクト地上観測現場の試験任務を遂行した。中国の地上ロボットが極地氷床探査に使用されるのはこれが初。

 

 中国極地研究センターの李院生研究員は「同ロボットは安全かつ効果的に氷床の未知のエリアで安全に道を探ることができる技術装備品だ。将来的に中山基地からエモリー棚氷に至る安全な輸送ルートを構築する上で、重要な力を発揮する」と話した。

 

 現場担当者、中国科学院瀋陽自動化研究所研究員補佐の眭晋氏は「南極エモリー棚氷地形観測プロジェクト現場では、ロボットの組立、調整、試験、探査などが行われた。その際に低温、白化、強風、降雪、濃霧といった過酷な気象状況に見舞われた。ロボットは25日間に複雑な路面を約200キロ以上走行し、約140キロの線を測定した。現場試験及び応用により、同ロボットのシステム設計の有効性が検証された」と説明した。

 

 同ロボットの開発担当者である卜春光副研究員によると、中国科学院瀋陽自動化研究所は国家863計画の支持を受け、第11次五カ年計画期間(2006−10)より中国極地科学観測担当部門である中国極地研究センターと協力し、南極科学観測ロボット重要技術・システム応用の研究を開始した。すでに地上科学観測ロボットを5体開発しており、現場の観測に参加する地上ロボットは4体に達している。応用を実現した地上ロボットは2体。

 

 氷床探査ロボットは南極の気象条件と環境の特徴に基づき設計された。全地形型サスペンションを採用し、装輪・履帯という2種類の駆動形式を持ち、速度は時速20キロに達する。燃料によりエネルギーと動力を生み、航続距離は30キロにのぼる。氷床探査レーダーは、氷床表面から深さ100メートルまでの構造を調べることができる。

  

 今回の試験の成功は、航空レーダーやリモートセンシング撮影などのマクロ割れ目探査方法を結びつけており、未知の氷床エリアで安全な輸送ルートを構築するため、安全かつ効果的な技術サポートと手段を提供した。


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