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japanese.china.org.cn |11. 04. 2018

中国初の国産空母、カタパルトを搭載しない理由とは?

タグ: 空母 海上実験 固定翼 




ネットユーザーが4月7日に公開した写真を見ると、中国初の国産空母の甲板にアレスティング・ワイヤーのような装置が設置された(写真:微博@超級大本営CDF)


 中国2隻目の空母(中国初の国産空母)が間もなく海上試験を実施するという情報に、このほど進展があった。ネット上で伝わっている最新の写真を見ると、空母の足場が撤去され、フェイズドアレイレーダーの取り付けが完了している。ある消息筋は香港メディアに対して、初の海上試験は4月23日、中国海軍建軍節の前日に行われる可能性が高いと話した。

 

 それでは一般人は、中国2隻目の空母をいかに認識すべきだろうか。4月8日に行われた科学教育本『空母対弾――名人が海洋の覇者を語る』発表会で、本書の編集長、海軍軍事学術研究所研究員、有名軍事専門家の李傑氏は、科技日報の記者に対して説明を行った。

 

 李氏は「遼寧艦の改造・艤装・試験航行・使用を踏まえた上で、中国2隻目の空母は多くの改良を行った。これは中国が空母設計・建造をほぼマスターしたことを意味する。これはすでに科学研究用の訓練艦ではなく、中国初の作戦型空母だ。その設計・建造は次の国産空母の重要な基礎を固めた。未来のカタパルト発艦・原子力空母にも多くの経験をもたらした。空母は多面的な役割を持ち、豊富な手段と幅広い用途を持つほか、艦艇・航空・宇宙・兵器・電子・原子力など多くの軍需企業の設計・建造技術を一体化させる。中国はスキージャンプ型発艦、固定翼戦闘機発着艦の論証・設計・研究開発・建造などの全過程で、全面的な収穫を手にし理解を深めており、相当な経験を蓄積している」と指摘した。

 

 2隻目の空母はなぜカタパルト発艦ではなく、スキージャンプ発艦を採用するのかと、多くの人が関心を寄せている。李氏は「遼寧艦は多くの科学研究と試験を行い、固定翼機の空母発着艦技術をほぼマスターしており、戦闘力が実用的だ。カタパルト発艦技術についてだが、中国は長年の模索・学習・参考を通じ、深く理解し把握している。しかし同技術の採用には巨額の経費と技術面のサポートが必要だ。技術を把握するほか、艦載機も必要だ。これには一連のシステム調整作業が必要であり、簡単な取り組みではない」と説明した。

 

 「また中国が将来的に電磁カタパルトを採用すれば、先進的なアレスティングシステム、ニューコンセプト兵器などのハイテクを使用しなければならない。これには大量の電力が必要だが、通常動力ではやや物足りない。そのため空母の新技術採用は、先進的なシステムや兵器を取り付ければいいというわけではなく、総合的に検討する必要がある。国産空母の発展は今後、適度に加速されるだろう。技術を把握し一定の財力があり、さらに国家戦略にも需要があれば、発艦方法は必然的に現在のスキージャンプから蒸気カタパルト、さらには電磁カタパルトへと移り変わるだろう」


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