米国がリムパック招待を取り消し、中国は「どっちでも結構」

米国がリムパック招待を取り消し、中国は「どっちでも結構」。

タグ:リムパック招待 取り消し

発信時間:2018-05-24 14:50:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 米国防総省は23日、来月の環太平洋合同演習「リムパック」に中国海軍を招待していたが、これを取り消すことを決定した。その理由は「中国が引き続き南中国海の軍事化に取り組んでいることに反応を示すため」だ。関連専門家は環球時報に対して「一つの演習のキャンセルは中国にとって大きなことではない。年間訓練計画に基づき、中国にはより実戦的で防御作戦能力を高めることのできる多くの演習がある」と指摘した。


 現地時間23日、王毅国務委員兼外交部長はアルゼンチン訪問を終え、帰国途中にワシントンを経由した際に本件についてコメントした。中国新聞社の報道によると、王氏は「米国のこの決定は建設的ではなく軽率で、中米の相互理解と相互信頼の促進にとって不利だ。米国側はこの後ろ向きな発想を捨てるべきだ。中米はいずれも世界の大国であり、海上安全問題で協力を展開し、相互信頼を構築することが完全に可能だ。これは世界平和・安定への貢献を促進する上で有利だ」と述べた。


 国防総省は招待取り消しの声明で、「中国が南沙諸島の係争中の土地に、対艦ミサイル、地対空ミサイル、電子妨害機を配備した有力な証拠が揃っている。また中国の爆撃機が永興島に着陸し、緊張情勢を強めた」とした。米国は中国に対して、これらの武器を即刻撤去し、かつ南中国海の係争中の島礁における軍事化を停止するよう求めた。


 匿名の関係者は24日、環球時報に対して「本件は急で、米国側の批判はまったく成り立たない。中国の南中国海の島嶼における防衛力の強化は、米軍が長期的に接近し挑発してきたことによる。南中国海はそもそも穏やかであり、中国は南中国海諸国とその平和・発展の維持に取り組んでいる。それにも関わらず米国が地域で事を構えようとすれば、中国側は当然ながら防御の姿勢を示す必要がある」と述べた。


 同氏はまた「本件は中米軍事関係の大きな後退を意味するものではない。米軍は中国の軍事発展を常に疑問視し、対抗心を燃やしている。これが中米軍事関係の本質だ。この問題は常に存在する。米軍の今回の行為は、この本質に基づく表面的な現象にすぎない」と分析した。


 匿名の軍事専門家は「取り消しは中米両軍関係の発展を損ねる。米当局者は中国海軍の参加を歓迎した際に、両軍の誤解と判断ミスを減らし、共に海上の脅威に対処し、両国・両軍関係の発展を促すことができるとしていた。これは双方向のことであり、中国側が一方的に米国に求めているわけではなく、むしろ逆だ。米国はリムパックに中国を招待することで中国海軍を理解し、誤解と判断ミスを減らすことができる。中国にとっては参加が一回増えようが減ろうが問題ない」と話した。


 上述した関係者も、この発言に賛同した。「中国は今、大したことはないという姿勢を示すべきだ。米国が我々の参加を歓迎すれば、アジア太平洋の重要な国である中国は積極的に参加する。米国が歓迎しなければ、自国の年間計画に基づき軍事演習を展開し、防御作戦能力をさらに高めることができる」


 この発言には、深い意味が込められている。中国はこれまでリムパックに2回参加しているが、中国海軍の参加内容は捜索救助、海賊取締り、潜水艦救助などの非従来の安全分野に集中していた。米国は対潜や防空などの従来の安全内容を、中国側に全面的に開放していない。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月24日

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