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japanese.china.org.cn |22. 06. 2018

F-35戦闘機、トルコの強硬姿勢でようやく交付

タグ: トルコ テキサス F35  


 F-35を製造するロッキード・マーティンは、現地時間21日にテキサス州で交付式を開き、2機のF-35をトルコに交付したと発表した。米上院は先ほどトルコへの同機の売却を拒否したが、エルドアン政権の断固たる立場により米国が態度を軟化させた。


 報道によると、トルコのチャヴシュオール外相は、トルコのパイロットが2020年まで米国で操縦訓練を受けることになると発表した。


 フィナンシャル・タイムズによると、これらの戦闘機は計画に基づき、米国内に1年以上駐留することになる。


 トルコのF-35調達は紆余曲折を経た。米国議会はトルコがロシア製のS-400ミサイル防衛システムを購入し、米国人牧師を拘留したことを理由に、トルコへの売却を禁止した。


 しかしエルドアン政権は強硬な態度を示し、米国が売却を禁止すれば、ロシアとの同分野の協力といった報復措置を講じると表明した。一定期間の対立を経て、米国防総省は上院を通過した「国防授権法」を無視し、トルコに戦闘機を売却した。


 トルコは今月24日に大統領選と議会選を控えている。トルコが昨年、議院内閣制から大統領制に移行してから初の国政選挙だ。AFP通信は「エルドアン氏が再戦する流れとなっているが、候補者5人が第2回投票に進み、この流れを覆す可能性もある」と報じた。


 トルコ紙・ヒュッリイェトは「F-35が大統領選で、エルドアン氏を後押しか」と題した記事の中で、「米上院の決定により、トルコの国民がエルドアン支持に傾く。ナショナリズムが大統領選で、エルドアン氏にポイントを加算する」と論じた。


 トルコメディアはまた、米国が譲歩したのはトルコの独特な地理的優位性のためとしている。ユーラシア大陸を結び、かつNATO加盟国であり、ロシアとも緊密に連携している。トルコはロシアに歩み寄ることで、米国をけん制できる。

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