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japanese.china.org.cn |17. 02. 2019

人類運命共同体を構築――中国の2018年の首脳外交が世界に与えた印象

タグ: 外交 改革開放 一帯一路 協力 

 新旧交代を終え過ぎ去った年月を振り返ると、2018年はまさに並々ならぬ一年だった。

 

 この年の世界は、世界金融危機勃発10周年、第一次世界大戦終結100周年という時の節目を迎えた。変局と混乱が生じたのは、人類が手を携え危機と困窮を乗り越えようとする歴史の反響が生じ、また協力か対抗か、開放か閉鎖か、ウィンウィンかゼロサムかという現実的な選択を迫られたからだ。

 

 この年の中国は、「2つの百年」奮闘目標の歴史的合流期の初年を迎えた。改革開放40年の壮大なる流れは、新たなより大きな奇跡の創出に向かっている。中国は、改革開放を永遠に止めず、平和的発展の初心を忘れず、運命を共にすることを誓っている。

 

 混乱する世界と、篤行する中国。民族の復興、人類の進歩のため、混乱も物ともせず自らの道を着実に前進する。

 

行動編:着実な前進と拡大


 

 「陸はここで終わり、海はここから始まる」ユーラシア大陸最西端のポルトガルは、習近平国家主席の2018年最後の外遊先だ。

 

 訪問中に17件の協力文書が署名された。「一帯一路」共同建設の協力覚書が注目を集めた。米ロサンゼルス・タイムズは「ポルトガルは一帯一路イニシアチブと抱擁している」と伝えた。ドイツのラジオ放送局は「ポルトガルは一帯一路の一部になった」と読み解いた。

 

 習主席が国家主席に再任してから初の外遊先であるアラブ首長国連邦は5カ月以上前、美しい「チャイナレッド」により遠路はるばる訪れた中国の貴賓を迎えた。双方は同じく、一帯一路共同建設の協力覚書に署名した。米ザ・ディプロマット(電子版)は、「手を携える中国」について重点的に論じた。

 

 13カ国を訪問し、3つの重要な国際会議に出席し、アジア・アフリカ・オセアニア・欧州・ラテンアメリカを歴訪――中国と世界のウィンウィンの道は、この一年間で広がり続けた。関係の格上げ、発展戦略の連結、果物・肉類の輸入、公民の海外旅行、インフラプロジェクトの実施、デジタル経済発展の経験の共有、共同科学研究、青年人材交流など、中国と世界の協力が次々と上演された。

 

 この一年間で首脳外交が展開され、世界が目にする中国がより真実味と彩りを帯びるようになった。セネガルの人々は中国が建設を援助する競技場の順調な竣工を歌と踊りで歓迎し、ルワンダの高官は中国の指導者の「靴論」に盛大な拍手を送り、新しい校舎に足を踏み入れたパプアニューギニアの小学生は「中国人が私たちのためにすべてを変えてくれた」と感謝の言葉を述べた。中国の友好と誠意、発展の魅力がより活き活きと鮮明に示された。

 

 

 

知恵編:計画と連動

 

 第1回中国国際輸入博覧会の開幕式で基調演説を行った10日後の11月15日、習主席はアジア太平洋歴訪を開始した。

 

 パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議の会期中、習主席は歴史の掲示を深く総括し、経済グローバル化の大きな流れを正確に把握し、開放と協力を堅持し共に課題に対応することを強調した。また各国が2019年に第2回一帯一路国際協力サミットフォーラム、第2回中国国際輸入博覧会に参加することを歓迎した。

 

 開放拡大は、2018年の中国の外交が貫いた旋律だ。ボアオ・アジアフォーラム、上海協力機構首脳会議、BRICS首脳会議、中国国際輸入博覧会、APEC首脳会議、G20サミットなどのホスト国外交及び国際会議において、「中国の開放の扉が閉ざされることはなく、ますます大きく開かれるばかりだ」という声が全世界で反響した。タイのポーンペット立法議会議長は「これは正確な大方向であり、世界自由貿易の秩序を守るものでもある」と述べた。

 

 日本の産経新聞は中国の外交を、「着実に計画し展開中」と形容した。国内外の2つの大局の統一的な計画、ホスト国外交と外遊活動の連動は、2018年の中国の外交の鮮明な特徴になった。

 

 上海協力機構のメンバー拡大後で初のサミットが6月、青島で開かれた。習主席は重要談話を発表し、高い見地から新たな発展・安全・協力・文明・グローバルガバナンスの観点を示し、「上海精神」に新たな時代の意義を注ぎ込んだ。

 

 ロシアのプーチン大統領が6月に訪中し、上海協力機構青島サミットに出席した。習主席はプーチン氏に初の「友好勲章」を授与した。両国首脳が共に高速鉄道に乗り、天津市の中露少年アイスホッケー友好試合を観戦し、共に天津小吃を作り味わう友好シーンは人々を喜ばせた。習主席は3カ月後、ロシアで第4回東方経済フォーラムに出席した。両国首脳が共に全ロシア児童センター「オケアン」を訪問した心温まる様子は、世界に深い印象を残した。

 

 習主席は7月に中東・アフリカ歴訪を開始した。初の目的地はアラブ首長国連邦。その約1週間前、中国・アラブ諸国協力フォーラム第8回閣僚級会議が北京で閉幕した。双方は包括的な協力、共同発展、未来志向の中国・アラブ諸国戦略的パートナーシップを構築すると宣言した。

 

 中国・アフリカ協力フォーラム北京サミットが9月、盛大に開催された。習主席は1カ月以上前に、国家主席に就任してから4回目のアフリカ歴訪を行っていた。ロイター通信はセネガルのマッキー・サル大統領の発言を引用し、中国は「現代の最も偉大な経済国の一つ」であり、アフリカの平和と安定のため多大な貢献を成し遂げたと伝えた。

 

 訪問するほど、友好がより堅固になる。南アフリカのラマポーザ大統領は7−9月にかけて、習主席と何度も会談した。この南アフリカの首脳は、「中国の印象的な成長モデルが生んだ貴重な経験は、アフリカ人に発展の触媒として用いられている」という発言で、中国・アフリカ協力に関する雑音を打ち消した。

 

 2018年は一帯一路イニシアチブ提唱5周年だった。一帯一路は5年間に渡り影響力の拡大を続け、国際社会から広く認められた。カザフスタンは「シルクロード経済ベルト」の誕生地として、一帯一路イニシアチブ提唱5周年中国・カザフスタンビジネスフォーラムの開催を自ら提案した。同フォーラムは2018年9月に開催され、習主席とナザルバエフ大統領から祝賀メッセージの動画が寄せられた。

 

 習主席は11月中旬、4年ぶりに太平洋の島国を再訪した。パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで、習主席は国交を結んでいる太平洋の島国8カ国の友人と会談した。「アウェイ」は「ホーム」でもあり、各種活動は中国と島国の関係を戦略的パートナーシップから包括的・戦略的パートナーシップに飛躍させた。

 

 習主席は11月末から12月上旬にかけてラテンアメリカを歴訪したが、一帯一路の共同建設がその基調になった。2018年1月の中国・ ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)フォーラム第2回閣僚級会議では、「一帯一路特別声明」が発表された。双方の関係と全体的な協力の相互促進は、一帯一路のラテンアメリカにおける発展の勢いを全面的に強めた。

 

 ドイチェ・ヴェレ(電子版)は「今や中国がなければ世界の政治は成り立たない」と題した記事で、シュタインマイアー大統領の12月の訪中を伝えた。上半期には仏大統領、英首相、豪首相が相次いで訪中し、下半期は習主席が欧州を歴訪した。中国と欧州は保護主義に反対し自由貿易を維持する共通の声を上げた。

 

 大国・周辺・発展途上国・多国間外交を全体的に計画し、中国のグローバルパートナーシップネットワークを絶えず拡大する。これは大国の外交の知恵と成熟であり、大国のリーダーの視野と責任感でもある。

 

品格編:責任感と堅持


 

 改革開放の40年は、中国を再構築し、中国と世界の関係を再構築した。発展し強くなった中国は、世界の混乱と変化に対応するためどのような役割を演じるべきだろうか。

 

 終始平和的発展を堅持し、終始協力とウィンウィンを貫き、終始多国間主義を信じる。これが中国の答えだ。

 

 2018年は中米関係にとって、課題に満ちた一年であった。重要な時期に、首脳外交は再び方針を示す力を発揮した。習主席とトランプ大統領のアルゼンチン・ブエノスアイレスにおける150分の会談は、中米経済・貿易摩擦の「一時停止ボタン」を押した。双方は調和・協力・安定を基調とする中米関係を共同推進することで合意した。

 

 相互信頼を促進し、協力に焦点を絞る。2018年に中国の周辺環境には、全面的に好転する積極的な流れが見えた。中国とインドはハイレベル交流の新たなモデルを作り、中日関係は正しい軌道に戻り新たな発展を実現し、中朝の友好は新たな活力を引き出した。中国とフィリピンは11月、油ガス共同開発の覚書に署名した。これは両国関係が紆余曲折を経たが、再び希望を目にしたことを証明した。

 

 2018年の世界において、さまざまな衝撃と調整が人々の「不確実性」への認識を塗り替えた。食い違い、困惑、混乱の中、中国はさまざまな国際舞台で発展と協力を推進し、秩序とルールを守り、パートナーシップを発揚する明瞭な声を出した。

 

 G20サミット会期中、習主席はフランス、サウジアラビア、トルコ、ドイツ、国連などのリーダー及び国際機関の責任者と会談した。「フランスは多国間主義を主張する。中国と共に重大な国際問題で相互支援を継続し、多国間自由貿易体制を守っていきたい」「ドイツは中国が多国間協力に取り組み、パリ協定を守っていることを評価する」「中国が多国間主義の最も重要な支柱であることは、事実によって証明されている」――中国が支持されていることは明らかだ。

 

 「国際事業の処理において、中国は歴史の正しい側に立っている」フィリピンのドゥテルテ大統領の人類運命共同体という理念に対する評価は、国際社会の心の声を反映している。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 資料