李克強総理は2日午前に大連で2019年度夏季ダボス会議の開幕式に出席し、特別なスピーチを行った。新華社が伝えた。
李総理は「夏季ダボス会議が中国で開催されてすでに13年になる。現在の国際情勢の下、今回の会議で経済グローバル化の問題を踏み込んで研究討論することには、強い現実的妥当性がある。改革開放の40年余り、中国はグローバルな分業システムと産業チェーン、イノベーションチェーン、バリューチェーンに積極的に融け込み、開放の約束を全面的に履行してきた。未来に向かって中国は包括的対外開放を揺るぎなく推し進め、さらに高水準の開放型経済の発展に尽力する。われわれは製造業の開放を深め、金融など現代的サービス業の開放を深め、関税率水準の自主的引き下げをさらに進め、対外開放の法規体系を整備し、知的財産権の保護にさらに力を入れる。中国の外資参入に対する開放性、透明性、予測可能性はより高まっていき、全般的投資環境はより良くなっていく」と述べた。
李総理は中国経済の現状について説明し、「今年上半期、中国経済は全般的に穏やかで、合理的範囲内で運営され、経済のファンダメンタルズは『安定の中で好転』という良い基調を継続し、主要経済指標は予測と一致した。もちろん、中国経済は新たな下押し圧力に直面してもいる。われわれはこれを早くから予測し、十分な準備をしてきた。中国は市場規模が巨大で、マンパワーと人材資源が豊富で、産業が整い、新たな原動力が急速に成長している。経済発展には十分な強靱性、潜在力、行動の余地があり、長期的好転という基調が変わることはない」と指摘した。
また「次の段階において、われわれは発展という最重要任務に確固不動として力を入れる。すでに打ち出したマクロ政策措置を踏み込んで実行に移し、『洪水潅漑』式の強い刺激策は採らず、規模拡大、粗放的成長という昔の道は歩まない。改革を深化し続け、市場化、法治化、国際化されたビジネス環境の構築に力を入れ、市場参加者の活力をさらに引き出す。さらに大規模な減税・費用削減と『放管服改革』(行政のスリム化と権限委譲、緩和と管理の結合、サービスの最適化)という2つの重要政策の実施に力を入れる。市場参入許可をさらに緩和し、各種所有制度の企業、内資・外資系企業のために平等で公正な競争の行われる市場環境を築く。小規模・零細企業への融資・資金投入の拡大を金融機関に促し、大企業と中小零細企業間の資金調達の発展、強みによる相互補完を支持する。民間経済発展環境を優れたものにするべく力を入れ、あまねく恩恵ある減税・費用削減など財政支援策をしっかりと実行に移す。革新駆動型発展戦略を踏み込んで実施し、新たな原動力を育成し、発展させる。大衆による起業・イノベーションを踏み込んで推進し、経済的イノベーション力、競争力を強化し続ける。経済発展と民生改善の良好な相互作用を促進し、民生のペインポイントと壁に照準を合わせ、人々の生活水準を向上させ、改革発展の成果がより良く大衆に恩恵を及ぼすようにする」と強調した。(編集NA)