習近平国家主席は9日、オンライン形式の中国ー中東欧諸国サミットの議長を北京から務め、基調演説を行った。新華社が伝えた。
習主席は、「中国ー中東欧諸国協力は『共に話し合い、共に建設する』、実務・均衡、開放・包摂、革新・進取を堅持する多国間主義の生き生きとした実践であり、中国・欧州関係の重要部分を成す。中国は中東欧諸国と共に時代の大勢に順応し、さらに高水準の共同発展と互恵・ウィンウィンを実現し、手を携えて人類運命共同体の構築を後押しすることを望んでいる」と強調。新たな情勢下の中国ー中東欧諸国協力の発展について4つの提言を行った。
第1に、パンデミックの試練に向き合い、共に困難を克服する協力に対する自信を揺るぎないものにする。中国は中東欧諸国のワクチン協力需要を積極的に考慮したい。貿易と投資の自由化及び円滑化を促進し、新型コロナ対策と経済・社会発展をうまく統合的に計画し、穏当かつ段階的に人的往来を再開し、経済活動の再開を推進し、産業チェーンとサプライチェーンの安定を維持する。
第2に、相互接続に焦点を合わせ、連動的発展の協力の道筋をスムーズなものにする。連携して「一帯一路」(the Belt and Road)を高い質で共同建設し、ハンガリー・セルビア鉄道など大型プロジェクトの建設を加速し、引き続き国際定期貨物列車「中欧班列」の発展を支援し、税関・貿易セキュリティと通関の円滑化における協力を深める。
第3に、実務指向を堅持し、互恵的協力の成果を拡大する。中国は今後5年で中東欧諸国から累計価値1700億ドル以上の商品を輸入する計画だ。中東欧諸国産農産品・食品の中国市場参入プロセスを加速し、今後5年で中東欧諸国産農産品輸入額の倍増、双方間の農業貿易額の50%増を目指す。
第4に、環境に配慮したグリーン発展に着眼し、未来に向けた協力の原動力を築く。気候変動対策の国際協力を揺るぎなく推進し、2021年の「中国ー中東欧諸国協力グリーン発展及び環境保護年」を契機に、グリーン経済やクリーンエネルギーの分野で交流と協力を深める。デジタル経済、電子商取引、健康産業分野の協力を拡大する。
各国は中東欧諸国ー中国協力の成果を積極的に評価。「この重要な地域間協力体制は、中東欧諸国のインフラ整備と経済・社会発展を促進し、各国の共通利益と合致するものであり、欧州と中国の協力も拡大し、互恵・ウィンウィンを実現した」との認識を示した。
サミットでは、「中国ー中東欧諸国協力北京活動計画2021」と「中国ー中東欧諸国サミット成果リスト」が発表された。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年2月10日