楊潔篪中共中央政治局委員(中央外事活動委員会弁公室主任)と王毅国務委員兼外交部長(外相)は米アラスカ州アンカレジで現地時間18日、米国のブリンケン国務長官、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と中米ハイレベル戦略対話を行った。新華社が伝えた。
楊主任は、「我々は今回の対話が誠実かつ率直なものとなることを望んでいる。中米両国はいずれも世界大国であり、地域と世界の平和と安定、発展に対し責任を負っている」と述べた。
さらに楊主任は、「中国は平和、発展、公平、正義、民主、自由という全人類共通の価値を主張しており、ごく一部の国が定めたルールを基礎とする秩序ではなく、国連を中心とした国際体系と、国際法を基礎とする国際秩序を守ることを主張している。世界の大部分の国は、米国の価値が国際的な価値であると認めているわけではないし、米国の言うことが国際世論だと認めているのでもなく、また少数の国が決めたルールが国際ルールだと認めているのでもない。米国には米国式の民主があり、中国には中国式の民主がある。中国は平和的発展の道を歩むことを堅持し、世界と地域の平和と発展のため、そして国連憲章の主旨と原則を守るためにたゆまぬ努力を続けてきたのであって、米国のように何かというと武力を用いて世界を動揺させたり、不安にさせたりはしない。米国国内には人権等の面で多くの問題がある。米国がすべきは自国のイメージを改め、自国の事をしっかりと管理することであって、自国の問題が解決されていないのに世界へと矛盾を転嫁し、視線をそらすべきではないし、中国の人権や民主についてとやかく言うべきでもない。中国共産党の指導者と中国の政治制度は中国国民の心からの支持を得ており、中国の社会制度を変えようとするいかなるやり方も徒労に終わるだろう」と指摘。
さらに、「中米はいずれも大国であり、新型コロナウイルス感染症対策や企業活動の再開、気候変動対応などの面で多くの共通利益がある。米国がゼロサムゲーム思考を改め、『ロングアーム管轄』(非居住者に対する司法管轄)などの間違ったやり方を止め、国家安全保障の概念を濫用して両国の正常な貿易を妨げることのないよう希望する。中米両国はアジア太平洋諸国と良好な関係を発展させ、共通の友人を持つべきであり、それこそが21世紀の処世の道だ。台湾地区、香港地区、新疆維吾爾(ウイグル)自治区はいずれも中国の領土の不可分の一部であり、中国は米国が中国の内政に干渉することに断固として反対であり、今後も断固たる対応を取っていく。米国には高いところから見下すようにして中国に物を言う資格はないし、中国人はその手には乗らない。中国と付き合うのであれば、相互に尊重し合うことを基礎とするべきだ。中国に対して急所を突いて窮地に追い込むようなやり方をしていると、最後に損害を被るのは自分だということは、歴史によって証明されるだろう」と強調。
また楊主任は、「習近平国家主席は、中米は衝突せず、対立せず、相互に尊重し、協力・ウィンウィンの関係を築くべきだと指摘した。バイデン大統領も、中米は衝突や対立をするべきではないと述べている。双方は両国指導者のコンセンサスを全面的に正しく貫徹し、中米関係が健全で安定した発展の軌道に戻るようにするべきだ」とした。(編集AK)
「人民網日本語版」2021年3月20日