外交部(外務省)と交通運輸部(省)は21日、中国駐在の各国外交官による中国の部・委員会(省庁)訪問活動の第2弾である「交通中国:交通運輸部訪問」を実施した。各国外交官及び国際機関の駐中国代表120人余りが、自動運転の体験や北京市軌道交通(地下鉄・都市鉄道)指揮センターの見学などを通じて、中国の交通運輸の発展を実感した。新華社が伝えた。
首鋼パークでは、自動運転車が準備万端で一行を待っていた。自動運転を初めて体験したレバノンの一等書記官兼領事は、「クールな体験だった。機会があったら来て試してみるよう、家族や友人に勧める」と語った。
自動運転車に試乗する前の各国外交官(撮影・李鑫)
レバノン領事は試乗時にビデオも撮影して、ハンドルが自動で回る瞬間を記録していた。
モルディブの副大使は、「衛星測位システムなどの技術に基づく自動運転車は人々の生活を極めて便利にし、移動の安全を高めることができる。中国はすでに実用的技術を開発した。これはモルディブなどの国が抱える交通問題の解決策にもなるはずだ」と語った。
自動運転車に試乗する外交官(撮影・李鑫)
交通運輸部によると、北京の地下鉄は営業日旅客輸送量が延べ1200万人で、超大型「地下都市」を形成している。
このように巨大で複雑な交通網において、地下鉄の安全で効率的な運行をどう確保しているのか。北京市軌道交通指揮センターで、各国外交官や国際機関の代表はその答えを知ることとなった。
スクリーン上の路線図には線路上の全列車の運行状況が示され、移動する小さな丸い点の1つ1つが運行中の列車を表している。スクリーン上には列車番号、満載率、遅延状況も示され、各列車のパフォーマンス測定値もリアルタイムで算出されている。職員はこうした情報をスマホアプリや駅の乗客向けインフォメーションディスプレイ、構内放送などを通じて乗客に伝え、混雑を回避し、移動効率を高めることができる。
モーリシャスの大使はこれに強い関心を示し、説明を聞き終えると職員に質問をしていた。「確かに非常に効率的なシステムであることは事実が証明している」と同大使は語った。
質問する外交官(撮影・李鑫)
北京の地下鉄をよく利用するというアイスランドの大使は、「中国の交通建設は人々の生活を便利にしただけでなく、環境保護の実現という成果も挙げた。日増しに整備が進む公共交通網によって、エコライフの形成が促進された」と語った。
見学終了後、李小鵬交通運輸部長(交通運輸相)が中国の交通運輸発展の現状、交通の相互接続と「一帯一路」(the Belt and Road)、中国の交通運輸の将来の発展、国連の第2回グローバルな持続可能な交通会議などについて、各国外交官及び国際機関の代表に説明した。
アイスランド大使は中国の交通の発展と計画を絶賛し、「私は中国の多くの省(自治区・直轄市)を訪れたが、北京や上海など大都市以外に内蒙古(内モンゴル)や青海などでも真新しい空港、高速鉄道、道路など交通施設を目にした」と述べた。また、現在中国が近隣諸国と協力して交通インフラ整備面の技術や経験を分かち合っているにも注意を払い、「中国の特色ある発展方式であり、非常に賢明な決定でもある」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年6月22日