中露善隣友好協力条約を延長 習近平国家主席は28日午後、北京でロシアのプーチン大統領とテレビ会議の形式で会談した。両国首脳は共同声明を発表し、中露善隣友好協力条約の延長を正式に決定した。新華社が伝えた。
習主席は、「今日の中露関係は成熟し、安定し、強固であり、国際環境の激変によるいかなる試練にも耐え得る。双方は互いの核心的利益に関わる問題でしっかりと支持し合い、戦略的協力で多くの成果を挙げ、両国共通の利益を力強く守っている。実務協力は実り豊かな成果を挙げ、質と規模を同時に高め、拡大している。国際問題では緊密に協調し、真の多国間主義と国際的な公平性と正義を守っている。世界が激動と変革の時代に入り、人類の発展が多重の危機に直面する中、中露の緊密な協力は国際社会にプラスのエネルギーを注入し、新型の国際関係の模範を確立した。我々は常に針路を外れず、原動力の弱まることのない中露関係の成功経験を全面的に総括し、各分野における協力の新たな目標や課題についてトップレベルデザインを示し、中露善隣友好協力条約に新たな時代の意味を与えるべきだ」とした。
プーチン大統領は中国共産党創立100周年に祝意を表し、「本日我々は共同声明を発表し、露中善隣友好協力条約の延長を正式に決定して、露中関係の長期的発展のために一段と強固な基礎を固める。ロシア側は中国側と引き続き戦略的相互信頼を深め、戦略的協力を緊密化し、国家主権及び領土的一体性を守るそれぞれの努力を支持し合い、それぞれの選択した制度と発展路線を尊重し合い、実務協力と人的・文化的交流を深め、国際問題で協調・協力を強化し、新時代における露中包括的・戦略的協力パートナーシップをさらに高い水準へと引き上げたい」とした。
双方は、共同で国連中心の国際体制及び国際法に基づく国際秩序を断固として守り、グローバルな戦略的安全保障の安定性を維持し、真の多国間主義を支持・実行し、「民主」や「人権」を名目とする他国への内政干渉に反対し、一方的な強制的制裁に反対することを強調した。
双方は、パンデミックやウイルス起源解明を利用したスティグマタイゼーションやこうした問題の政治化に共に反対することを強調した。
双方は、引き続き緊密な上層部交流を保ち、ワクチン協力を強化し、二国間貿易の規模を拡大し、低炭素エネルギー、デジタル経済、農業分野の協力を拡大し、「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブとユーラシア経済連合の連携を推進することで合意した。
双方は共にスポーツの政治化に反対し、ロシア側は北京冬季五輪の開催成功を支持する。
双方はまた、米国とNATOがこのところアフガニスタンからの軍撤退を加速し、アフガニスタンの安全保障情勢が一段と複雑で厳しいものになっていることを注視していると表明。地域の平和・安全・安定を共同で維持することを強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年6月29日