中国の習近平国家主席と米国のバイデン大統領が16日午前、テレビ会議の形式で会談を行った。中国の謝鋒外交副部長(外務次官)は同日、首脳会談後のプレス・ブリーフィングで、「中米関係の歴史において初の首脳テレビ会談であり、中米関係及び国際関係における重大な出来事だった」として、次のように述べた。中国新聞社が伝えた。
会談は北京時間午前8時45分から12時25分頃まで、予定を上回る3時間半にわたり行われた。双方は中米関係の戦略的、大局的、根本的問題、それぞれの発展課題や内外政策、関心を共有する国際・地域問題について幅広く意見を交わした。
習主席は中米関係の発展について「3つの原則」と「4方面の優先事項」を示した。両国首脳は「2つの原則的共通認識」に至り、習主席は「1つの重要な問題」について深く明らかにした。
「3つの原則」は、新たな時期において中米が正しく付き合う道、すなわち相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンだ。「4方面の優先事項」は、現在中米が重点的に推進すべき4つの優先事項であり、1つ目は、大国としての責任感を示し、国際社会を突出した試練への対応において協力するよう先導すること。2つ目は、平等互恵の精神で、各レベル、各分野の交流を推進し、中米関係にプラスのエネルギーをさらに多く注入すること。3つ目は、溝や敏感な問題を建設的に管理・コントロールして、中米関係が軌道を逸れて制御不能に陥るのを防ぐこと。4つ目は、国際的・地域的な焦点となっている重大な問題において調整と協力を強化し、より多くの公共財を世界に提供することだ。
「2つの原則的共通認識」について言うと、1つ目は両国首脳が共に中米関係の重要性を強調したこと、2つ目は両国首脳が共に「新冷戦」に反対し、中米は衝突や対立をすべきでないとの認識を示したことだ。「1つの重要な問題」とは、台湾地区問題を指す。
会談は率直で踏み込んだ、建設的で成果に富むものだった。現在の情勢の下では、両国首脳は中米関係に対して、舵取り役という極めて重要な役割を果たしている。今回の会談は、今後一定期間の中米関係の発展に方向性を示し、原動力を付加した。
習主席は会談でバイデン大統領に対し、中国共産党第19期中央委員会第6回全体会議(六中全会)を踏まえ、中国共産党の百年奮闘の重大な成果と歴史的経験について、「我々は新発展構造の構築を打ち出した。これは国内市場を拡充し、より大きな範囲と規模で『双循環(国内と国際的な2つの循環)』を形成し、より市場化され、法治化され、国際化されたビジネス環境を築くものだ。これは必ず米国を含む各国により大きな市場を提供し、より多くのチャンスを創造することになるだろう」と説明した。
中米関係が過去に戻ることができないのであれば、未来へ向かうべきだ。中国は幻想を抱いていないが、信念を持っており、今後も揺らぐことはない。中米関係の発展に資するあらゆる選択肢に対して、中国はオープンな姿勢を持っている。同時に、中国は原則を重んじる。これらをまとめると、習主席が会談で語った3つの原則、すなわち相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンということになる。
現在、中米関係は岐路に立っている。米側が我々と向き合って進み、首脳会談の精神を実際の行動に移し、対話と意思疎通を維持し、交流と協力を強化し、責任をもって溝を管理・コントロールし、中米関係の健全で安定した発展を推進することを望む。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年11月17日