習近平(しゅう・きんぺい)中国共産党中央委員会総書記は中央政治局の委託を受け、「党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」の起草に関する状況について、第19期中央委員会第6回全体会議に説明を行った。説明の全文は以下の通り。
Ⅰ 党の第19期6中全会の議題についての考慮
わが党はこれまで歴史的経験の総括を非常に重視してきた。早くも延安の時期において、毛沢東同志は「党の歴史をはっきりさせなければ、党がかつて歩んできた道のりをはっきりさせなければ、事をうまく運ぶことはできないだろう」と指摘していた。抗日戦争の最後の勝利をかち取ろうという重要な時期に、1945年の党の6期7中全会で採択された「若干の歴史問題に関する決議」は、建党以降、とくに党の6期4中全会から遵義会議までの党の歴史およびその経験・教訓を総括し、若干の重要な歴史的問題について結論を出した。これにより、全党、とくに党の高級幹部の革命の基本的問題に対する認識が一致したことで、全党の団結が強まり、第7回党大会を無事開催するために十分な条件を整えて、中国の革命事業の発展を強く促した。
改革開放の新時期に入って、鄧小平同志は「歴史上、成功した経験は貴重な財産であるが、誤った経験、失敗した経験もまた貴重な財産である。このように方針・政策を策定すれば、全党の思想を統一し、新たな団結をつくり上げることができる。このような基礎こそ最も信頼できるものである」と指摘した。1981年の党の11期6中全会で採択された「建国以来の党の若干の歴史問題に関する決議」は、新中国成立前の党の歴史を振り返り、社会主義革命と社会主義建設の歴史的経験を総括し、一部の大きな出来事と重要な人物に対し評価を行った。とくに毛沢東同志と毛沢東思想を正しく評価し、是非の別をはっきりさせて、「左」の偏向・右の偏向という両面の誤った観点を是正し、全党の思想を統一させ、党が一致団結して前向きの姿勢をとるよう促し、改革開放・社会主義現代化建設をよりよく推進していく上で大きな影響を与えた。
今日では、一つ目の歴史についての決議の採択からすでに76年が経ち、二つ目の歴史についての決議の採択からもすでに40年が経った。この40年、党と国家の事業は大きな発展を遂げ、党の理論と実践も大きな発展を遂げた。新たな歴史的起点に立って、過去を振り返り、未来を展望し、党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験、とりわけ改革開放以来40年余りの重要な成果と歴史的経験を全面的に総括するのは、客観的な需要もあれば、主観的な条件も整っているからである。
党中央は、次のように考えている。中国共産党創立百周年という重要な歴史的時点に、そして、党と人民が一つ目の百周年の奮闘目標を勝利のうちに達成し、小康社会を全面的に完成させ、社会主義現代化強国の全面的完成という二つ目の百周年の奮闘目標に向かって邁進する重要な歴史的時点に、党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験を全面的に総括することは、全党の思想・意志・行動のさらなる統一を促し、全国各民族人民を団結させ率いて新時代の中国の特色ある社会主義の新たな偉大な勝利をかち取る上で、大きな現実的意義と深遠な歴史的意義をもつ。
党中央は、次のように考えている。党の百年にわたる奮闘の道のりは勇壮雄大なものであり、長い時間をかけ、広範囲に及び、検討すべき問題も多い。全般的には、「歴史を総括し、法則を把握し、自信を固め、未来へと進む」という要請に基づいて、党がこれまで歩んできた輝かしい道のりを、党が人民を団結させ率いて収めた素晴らしい成果を、党が革命・建設・改革を推進した貴重な経験を、第18回党大会以来の党と国家の事業が練磨奮進してきた理論・実践をしっかりと総括する必要がある。具体的には、①党が人民を指導して革命・建設・改革を推進してきた百年にわたる道のりを深く検討し、勝利から勝利へと進んできた偉大な歴史的道のりや国家と民族のためにうち立てた偉大な歴史的功績を全面的に総括する。②党がマルクス主義の基本原理を中国の具体的な実情と結びつけ、中華の優れた伝統文化と結びつけることを堅持して、マルクス主義の中国化を不断に推進してきた百年にわたる道のりを深く検討し、新時代の党の革新的理論に対する理解と把握を深める。③党が党の団結や党中央の権威と集中的・統一的指導を守り続けた百年にわたる道のりを深く検討し、党の政治建設の強化というマルクス主義政党の鮮明な特徴と政治的優位性を深く理解する。④党が中国人民の幸福を追求し、中華民族の復興を追求してきた百年にわたる道のりを深く検討し、人民と苦楽や運命をともにしてきた血肉のつながりを深く認識し、よりいっそう人民の幸福を追求し、人民に依拠して歴史的偉業を成し遂げる。⑤党が党自身の建設を強化し、自己革命を推進してきた百年にわたる道のりを深く検討し、全面的な厳しい党内統治の道に終わりはないという決意と確固たる信念を固め、新時代の中国の特色ある社会主義を堅持し発展させる歴史的過程において党が確実に終始強固な指導的核心であり続けるようにする。⑥歴史の発展法則と大勢を深く検討し、新時代の新たな征途においてつねに党と国家の事業の発展の歴史の主導権を握り、既定の奮闘目標を見据えて意気軒昂として未来に向かう勇気と力を大きくする。
党中央は、次のように考えている。党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験を総括するにあたって、弁証法的唯物論と史的唯物論の方法論を堅持し、具体的・歴史的、客観的・全面的、相関的・発展的観点で党の歴史を認識する必要がある。また、正しい党史観を堅持し、大きな歴史観を確立し、党の歴史の発展の主題と主軸、主流と本質を正確に把握し、党が前進途上で経験した誤りとたどった曲折を正しく認識し、成功から経験をくみ取り、失敗から教訓をくみ取り、勝利への道を不断に切り開いていかなければならない。そして、歴史ニヒリズムに旗幟鮮明に反対し、思想面での導きと理論面での弁別を強化し、党の歴史上のいくつかの重要な歴史的問題に対する曖昧な認識と一方的な理解をはっきりさせて、よりしっかりと根本から見直していかなければならない。
今回の全会の決議の起草について、党中央は次のいくつかの点を重点的に把握するよう明確に要求した。
第一に、党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験の総括に焦点を当てる。わが党はすでに二つの歴史についての決議を前後して採択している。この二つの歴史についての決議は、建党から改革開放初期までの党の歴史における重要な是非の問題をほぼ解決し、その基本論述と結論は今日もなお通用するものである。改革開放以来、党の活動の中でいくらかの問題が生じたが、全般的に言えば、党と国家の事業の発展は順調に進み、進む方向は正しく、収めた成果は世界の注目を集めている。それゆえ、今回の全会の決議は党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験の総括に重点を置くことで、全党の知恵の蓄積、団結の増進、自信の強化と闘志の向上を促さなければならない。
第二に、中国の特色ある社会主義の新時代という重点を際立たせる。今回の全会の決議は新時代の党と国家の事業で収めた歴史的成果やもたらされた歴史的変革、積み重ねた新たな経験を重点的に総括したのは、主に以下のことを考慮したためである。党の新民主主義革命の時期、社会主義革命と社会主義建設の時期、党の11期3中全会から11期6中全会までの間の歴史については、すでに前の二つの歴史についての決議において系統的に総括されている。改革開放と社会主義現代化建設の新時期の成果と経験については、党の11期3中全会開催20周年と30周年の際に党中央が真剣に総括し、また私が改革開放40周年祝賀大会で講話を発表し、系統的に総括した。そのため、第18回党大会までの歴史的時期については、今回の全会の決議は既存の総括と結論を踏まえた上で述べる必要がある。中国の特色ある社会主義の新時代という重点を際立たせることは、全党がいっそう自信を固め、いま手掛けている仕事に焦点を当て、いっそう意気揚々と新たな征途につき、新時代において功績をあげるよう導くことに役立つのである。
第三に、大きな出来事、重要な会議、重要な人物についての評価は党中央の既存の結論の方向性を重んじる。第18回党大会までの党の大きな出来事、重要な会議、重要な人物について、前の二つの歴史についての決議と党の一連の重要文書において数多くの論述があり、厳正に結論が下された。今回の全会の決議はこれらの基本論述と結論を堅持している。第18回党大会以来、私は中国共産党創立95周年祝賀大会、中国人民解放軍建軍90周年祝賀大会、中華人民共和国成立70周年祝賀大会、とくに中国共産党創立100周年祝賀大会などの重要な会議で、党の歴史について総括と論述を行い、党の百年にわたる奮闘についての党中央の新しい認識を示した。今回の全会決議はこれらの新しい認識を示さなければならない。
Ⅱ 決議案起草の経緯
今年3月、中央政治局は、党の19期6中全会が党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験の全面的総括について重点的に検討することを決定し、また私を組長とし、王滬寧同志と趙楽際同志を副組長とし、党と国家の関係指導者および関係中央部門と地方の責任者が参加する文書起草組を設置し、中央政治局常務委員会の指導の下に文書の起草作業を担うことを決定した。
4月1日、党中央は「党の19期6中全会が党の重要な成果と歴史的経験の全面的総括を重点的に検討することに対する意見募集についての通達」を出し、党内外の一定範囲に意見を求めた。
フィードバックされた意見を見ると、各地区・各部門・各方面は次のような認識で一致した。それは、党中央が19期6中全会の開催によって、党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験を全面的に総括すると決定したことは、厳粛な歴史的かつ戦略的決定であり、党が初心・使命を胸に刻み、生命力と活力を永遠に保つ強い意志と確固たる決意を十分に反映し、党が歴史発展の法則をしっかりと把握し、党と国家の事業の発展の歴史の主導権をつねに握り、その使命・責任をつねに全うすることを十分に反映し、党が現状に立脚し、未来に目を向け、歴史的経験の総括とその活用を重視するという長期的な視野に立った高遠な見通しを十分に反映している、という認識である。また、今回の全会が党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験の総括に重点を置くことに一致して賛成した上で、決議において検討・解決する必要がある重要な問題についてよい意見と提案が数多く寄せられた。
各地区・各部門・各方面はみな、次のように認識した。それは、百年来、党が人民を団結させ率いて革命・建設・改革の各歴史的時期にたゆまず奮闘し、中華民族の発展史、世界社会主義の発展史、人類社会の発展史に輝く奇跡を生み出し、近代以来の中華民族の歴史的過程を徹底的に転換し、世界社会主義の歴史的発展の壮麗な一章をいきいきと書き綴り、マルクス主義の新たな境地を成功裏に切り開き、中華民族の偉大な復興のために不滅の功績をうち立て、人類の進歩の促進に重要な貢献をした。この偉大な道のりにおいて、党と人民は極めて豊富で貴重な歴史的経験を積み重ねてきた。これらすべてを系統的に総括する必要がある、という認識である。各地区・各部門・各方面は、今回の全会は、党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験の全面的総括を踏まえて、新時代の党と国家の事業で収めた歴史的成果、もたらされた歴史的変革、新たな経験を重点的に総括することを提案した。
党中央の配置に基づいて、文書起草組は党の重要な歴史文献を真剣に学習し、各地区・各部門・各方面の意見と提案を十分に取り入れ、重要な問題について深く検討し、決議案の起草作業を真摯に行った。
9月6日、中央政治局会議の決定により、決議意見募集稿は党内の一定範囲(すでに引退した元指導者を含む)に配布して意見を求めたほか、民主諸党派の中央委員会や中華全国工商業連合会の責任者、無党派人士の代表からの意見を特別に聴取した。
フィードバックされた意見を見ると、各地区・各部門・各方面は決議意見募集稿を十分に認め、決議案の基本的枠組みと主要内容に一致して賛成し、また次のような認識で一致した。それは、決議案の最も鮮明な特徴は、実事求是の態度で、歴史を尊重し、党の百年にわたる奮闘の初心・使命を反映し、歴史的事実に合致することである。大きな出来事や、重要な会議、重要な人物についての論述と評価は、党の歴史文献にある既存の論述と結論と方向性を一つにし、第18回党大会以来の党の歴史に対する党中央の新しい認識を示した。決議案で総括された「中国共産党の百年奮闘の歴史的意義」は、中国や人類に対する党の歴史的貢献を全面的・徹底的・系統的に反映したものである。決議案で総括された「中国共産党の百年奮闘の歴史的経験」は、過去、現在、未来のいずれにも適用し、重要な歴史的意義と現実を指導するという意義をもつ、という認識である。
各地区・各部門・各方面はみな、次のように認識した。それは、決議案は新時代の中国共産党員が初心・使命を胸に刻んで、中国の特色ある社会主義を堅持し発展させる政治宣言であり、歴史を鑑とし、未来を切り開いて中華民族の偉大な復興を実現する行動指針であり、党の前の二つの歴史についての決議と一脈相通じながら時代とともに前進するものであり、必ずや全党が新時代の新たな征途においてさらなる栄光をかち取るよう奮い立たせるであろう、という認識である。
意見募集の過程では、各地区・各部門・各方面からよい意見や提案が数多く寄せられた。文書起草組はこれらの意見や提案を一つ一つ分析し、取り入れられるものはできる限り取り入れた。検討を重ね、決議案を547ヵ所修正し、各地区・各部門・各方面の意見や提案を十分に反映させた。
決議案の起草の過程では、中央政治局常務委員会は3回にわたって会議を開き、中央政治局は2回にわたって会議を開いて審議を行い、今回の全会に提出して審議を求める決議案を作成した。
Ⅲ 決議案の基本的枠組みと主要内容
序言と結語を除き、決議案は7つの部分からなっている。
第一部分「新民主主義革命の偉大な勝利をかち取る」。ここでは、党がこの時期に直面していた主要任務は、帝国主義、封建主義、官僚資本主義に反対し、民族の独立と人民の解放をかち取り、中華民族の偉大な復興を実現するために根本的な社会的条件をつくり出すことであった、と述べている。党創立の歴史的背景について分析し、党が人民を指導して党創立当初と大革命の時期、土地革命戦争の時期、抗日戦争の時期、解放戦争の時期において革命闘争を行った歴史的過程と創造した偉大な成果を総括するとともに、毛沢東思想の確立と党建設の偉大なプロジェクトの実施・推進の重要な成果を総括した。その上で、中華人民共和国を築き、民族の独立と人民の解放を実現し、中国で数千年に及ぶ封建的専制政治から人民民主主義への偉大な飛躍を実現したこと、中国共産党と中国人民は勇ましい不屈の奮闘をもって、「中国人民はここから立ち上がったのだ。中華民族がもはやなすすべなく蹂躙され、散々に虐げられていた時代は永久に過ぎ去ったのだ。中国の発展の新紀元がこの時から切り開かれることになるのだ」と世界に向けて厳かに宣言したことを強調した。
第二部分「社会主義革命を完成し社会主義建設を推進する」。ここでは、党がこの時期に直面していた主要任務は、新民主主義から社会主義への移行を実現させて社会主義革命を行い、社会主義建設を推し進め、中華民族の偉大な復興の実現に向けて根本的な政治的前提と制度的基盤をうち固めることであった、と述べている。また、新中国成立以降、党が人民を指導してさまざまな厳しい試練にうち勝ち、新政権を強化し、社会主義的改造を成功裏に成し遂げ、社会主義制度を確立し、全面的で大規模な社会主義建設を展開し、対外活動の新たな局面を切り開いた歴史的過程と創造した偉大な成果を総括した。さらに、執政党としての党建設を強化するために払った努力と蓄積された初歩的な経験を総括し、党がこの時期に獲得した独創的な理論成果の解明を踏まえて、毛沢東思想を科学的に評価した。そして、党がこの時期において人民を指導して収めた偉大な成果は、人口の多い東方の大国を貧しく遅れた状態から社会主義社会へと大きく進ませる偉大な飛躍を実現したこと、中国共産党と中国人民は勇ましい不屈の奮闘をもって、「中国人民は古い世界を破壊することができるだけでなく、新しい世界を建設することもできる、社会主義だけが中国を救うことができ、社会主義だけが中国を発展させることができるのだ」と世界に向けて厳かに宣言したことを強調した。
第三部分「改革開放と社会主義現代化建設を進める」。ここでは、党がこの時期に直面していた主要任務は、中国の社会主義建設の正しい道を引き続き模索し、社会的生産力を解放し発展させ、人民が貧困から脱却し、できるだけ早く豊かになるようにし、中華民族の偉大な復興の実現に向けた新たな活力溢れる体制的保証と急速な発展の物質的条件をもたらすことであった、と明らかにした。また、党の11期3中全会の歴史的意義を強調し、鄧小平同志を主要な代表とする中国の共産主義者、江沢民同志を主要な代表とする中国の共産主義者、胡錦濤同志を主要な代表とする中国の共産主義者の歴史的貢献を総括し、さらに、党の指導の下で、混乱の収拾の全面的展開、中国の特色ある社会主義理論体系の形成、改革開放と社会主義的現代化建設の推進、わが国の改革・発展・安定という全局にかかわる一連のリスク・試練への冷静な対応、祖国統一という大業の推進、世界の平和の擁護と共同発展の促進、党建設の新たな偉大なプロジェクトの創立と推進などの面から、新時期の勇壮雄大な歴史絵巻と世界が注目する偉大な成果を示した。そして、党がこの時期に人民を指導して収めた偉大な成果は、中華民族が「立ち上がる」ことから「豊かになる」ことへの偉大な飛躍を推進したこと、中国共産党と中国人民は勇ましい不屈の奮闘をもって、「改革開放は現代中国の前途と運命を決める重要な一手であり、中国の特色ある社会主義の道が中国を発展・繁栄へと導く正しい道であり、中国は大きな足取りで時代に追いついたのだ」と世界に向けて厳かに宣言したことを強調した。
第四部分「中国の特色ある社会主義の新時代を切り開く」。ここでは、党がこの時期に直面している主要任務は、小康社会の全面的完成という一つ目の百周年の奮闘目標を達成し、社会主義現代化強国の全面的完成という二つ目の百周年の奮闘目標の実現に向けた新たな征途につき、中華民族の偉大な復興の実現という壮大な目標を目指して引き続き邁進していくことである、と明らかにした。また、中国の特色ある社会主義の新時代というわが国の発展の歴史的位置づけについて説明し、第18回党大会以来の党の理論革新の成果をまとめ、新時代に党が直面している情勢や、リスク・試練を深く掘り下げて分析し、党の全面的指導の堅持、全面的な厳しい党内統治、経済建設、改革開放の全面的深化、政治建設、全面的な法に基づく国家統治、文化建設、社会建設、生態文明建設、国防・軍隊建設、国家安全維持、「一国二制度」の堅持と祖国統一の推進、外交活動など13の分野ごとに新時代の党と国家の事業で収めた歴史的成果、もたらされた歴史的変革を総括し、その9年間の独創的な思想、変革的実践、飛躍的進展、代表的成果を重点的に総括した。そして、党がこの時期に人民を指導して収めた偉大な成果は、中華民族の偉大な復興の実現に向けたより完全な制度的保証、より強固な物的基盤、より主体的な精神的力をもたらしたこと、中国共産党と中国人民は勇ましい不屈の奮闘をもって、「中華民族が立ち上がり、豊かになることから、強くなることへの偉大な飛躍を成し遂げたのだ」と世界に向けて厳かに宣言したことを強調した。
第五部分「中国共産党の百年奮闘の歴史的意義」。ここでは、党の百年にわたる奮闘の道のりと収めた重要な成果を全面的に振り返り、総括した上で、より広い視野に立って党の百年にわたる奮闘のもつ歴史的意義を総括した。すなわち、①根本から中国人民の前途・運命を変えたこと、②中華民族の偉大な復興の実現に向けた正しい道を切り開いたこと、③マルクス主義の強い生命力を示したこと、④世界の歴史的過程に深く影響を及ぼしたこと、⑤時代の先頭を歩み続ける中国共産党を鍛え上げたことであり、党の中国人民、中華民族、マルクス主義、人類進歩の事業、マルクス主義政党の建設への歴史的貢献について説明した。以上の5項目の概括は中国の実情に立脚するものであるだけでなく、人類の将来に目を向けたものでもあり、中国共産党と中国人民および中華民族との関係を示し、中国共産党とマルクス主義、世界社会主義、人類社会の発展との関係を示すとともに、中国共産党の百年にわたる奮闘をめぐる歴史的、理論的、実践的論理を貫くものである。
第六部分「中国共産党の百年奮闘の歴史的経験」。ここでは、根本的であり長期的な指導的意義をもつ10項目の歴史的経験を概括した。すなわち、①党の指導を堅持すること、②人民至上を堅持すること、③理論の革新を堅持すること、④独立自主を堅持すること、⑤中国の道を堅持すること、⑥世界のためを思うことを堅持すること、⑦開拓・革新を堅持すること、⑧果敢に闘うことを堅持すること、⑨統一戦線を堅持すること、⑩自己革命を堅持することである。以上の10方面の歴史的経験は系統的に整い、互いに通じ合った完全な有機体であり、党と人民の事業の不断の成功を根本から保証するものであることや、党が終始不敗の地に立つための力の源であること、そして党がつねに歴史の主導権を握る根本的理由や、党が永遠に先進性と純潔性を保ち、終始時代の先頭に立つ根本的な方途であると、明らかにした。また、以上の10方面の歴史的経験が長期的な実践を経て積み重ねてきた貴重な経験であり、党と人民がともに創造した精神的財産であり、格別に大事にして長期的に堅持し、新時代の実践の中で絶えず豊かにし、発展させなければならないことを強調した。
第七部分「新時代の中国共産党」。ここでは、二つ目の百周年の奮闘目標の達成を中心的な課題として次のように強調した。すなわち、①全党が「青山に咬定して放松せず(しっかりと根を張った竹のように決してぶれたり手を抜いたりせず)」の執念で既定目標の実現のために奮闘し、「百里を行く者は、九十を半ばとす」の覚悟で中華民族の偉大な復興をたゆまず推し進めていかなければならないこと、②党の基本理論・基本路線・基本方針を堅持し、新たな発展段階に立脚し、新たな発展理念を貫徹し、新たな発展の形を構築し、質の高い発展を推し進め、バランスをとりながら人民を豊かに、国家を強く、中国を美しくしなければならないこと、③永遠に人民大衆との血肉のつながりを保ち、絶えず最も広範な人民の根本的利益をしっかりと実現し、擁護し、発展させなければならないこと、④「憂患に生き、安楽に死す」ことを銘記し、常に憂患意識をもち平穏な時でも油断せず、新時代の党建設の新たな偉大なプロジェクトを引き続き推し進めなければならないこと、⑤党の事業の後継者の育成という根本的な大計にしっかりと取り組まなければならないことである。また、全党・全軍・全国各民族人民に、過去の苦しみと輝きを忘れることなく、現在の使命と責任を果敢に担い、未来の偉大な夢に応え、歴史を鑑とし、未来を切り開き、刻苦奮闘し、勇往邁進し、二つ目の百周年の奮闘目標の実現、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に向けてたゆまず奮闘するよう呼びかけた。
同志のみなさん。この決議案を審議した上で採択することは、この全会の主要な任務である。みなさんが党中央の要請を貫徹してしっかりと実行に移し、過去、現在、未来を結び付けて理解するとともに、熟考し、深く検討し、全精力をあげて衆知の結集に努め、建設的な意見と提案を出しあい、ともにこの全会を首尾よく開き、決議案をよりよいものにしていこう。
「新華網 日本語版」より 2021年11月18日