清華大学国情研究院院長の胡鞍鋼教授は10日午後、北京で開かれた学術シンポジウムで、「中国のCPTPP加入申請により、開放拡大の道を歩む中国の姿勢が示された」との見方を表明しました。
胡教授はまず、中国の世界貿易機関(WTO)への加盟について振り返り、「中国にとって、国際貿易の舞台の中心に加わる出発点となった。これまでの20年、中国は世界最大の物品貿易国に成長し、世界の貿易をけん引する最大のエンジンになっている」と示しました。そのうえで、中国のCPTPP加入には、WTO加盟に匹敵する意義があると示しました。
コロナ禍の影響で世界経済の不安定性と不確実性が高まる中、中国は今年9月にCPTPPへの正式な加入申請を行いました。胡教授はこれについて、「中国にとって新たな出発点となる。これは、中国がより全面的な対外開放を進め、世界の貿易の成長により大きく貢献していくことを意味する」としたうえで、地域における意義について、「中国は貿易自由化と投資円滑化の確固たる提唱者であり、アジア太平洋地域協力と経済一体化の重要な参加者および最大の貢献者でもあることから、中国の参加がなければ、アジア太平洋地域の協力と地域一体化は極めて不完全なものになる恐れがある」と指摘しました。
「中国国際放送局日本語版」2021年12月12日