12月15日、外交部の趙立堅報道官が定例記者会見を主宰した。
記者の「ブリンケン米国務長官はインドネシア訪問中に演説を行い、北東アジアから東南アジア、メコン川から太平洋の島にいたるまで、多くの人が中国の『侵略的行為』を懸念し、米国は南中国海の航行の自由の維持を決心したと発言した。また、南中国海仲裁案の採決にも言及した。これについての中国側のコメントは」という質問に対し、趙立堅報道官は以下のように答えた。
まず、いくつかの簡単な事実を述べる。長期にわたり、航行の自由を旗印にし、南中国海で波風を立て、地域の平和と安定に深刻な脅威という重大なリスクをもたらしているのは中国ではない。南中国海で争いをわざと引き起こし、域内国の関係に水を差しているのは中国ではない。大規模な先進的な艦船と航空機を南中国海に派遣し軍事偵察、軍事演習を行い、関係国の領海・領空および島嶼近海の空域に違法に侵入しているのも中国ではない。上述の行動をとっているのはどの国か、ご在席の皆さんはよくわかっていると思う。米国側の官僚が事実を歪曲しないことを望む。
また、趙立堅報道官は以下のように指摘した。米国は『国連海洋法条約』といわゆる南中国海仲裁案を取り上げ、「規則に基づく秩序」を主張しているが、米国が条約に加入してから言ってもらいたい。南中国海仲裁案は国の同意原則にひどく違反し、いわゆる採決は『国連海洋法条約』を含む国際法にひどく違反し、違法、無効である。米国は国際法を遵守していると自任しているが、米国はまず国際裁判所の判決、意見および国連総会の決議を執行してから言ってもらいたい。米国は国際法と国際規則からかけ離れている。このような利己主義とダブルスタンダードのやり方は信頼を失い、ますます通用しなくなる。米国はいわゆる「南中国海の航行の自由の維持」を主張するが、米国の先進的な軍旗と軍艦が南中国海で武力を誇示し威風を見せ付け、騒動と挑発を起こしているに過ぎない。米国は国際上で横暴に振る舞い、一方的な制裁、ロングアーム管轄を行い、国家安全を理由に他国の企業を理由もなく制圧し、経済脅迫をしているが、これはとうに覇権、いじめ、横暴の典型になっている。
趙立堅報道官は、米国側は事実を尊重し、国際法と国際関係の基本準則を尊重し、南中国海の平和と安定を破壊し、域内国の相互信頼・協力に害を及ぼす誤った言動をやめるべきだと強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年12月16日