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japanese.china.org.cn |19. 11. 2023

ブルームバーグ「米国の中国に対する見方がどうすれば正常になるか」

タグ: 米国
中国網日本語版  |  2023-11-19

 米ブルームバーグはこのほど、「米国の中国に対する見方は間違い、どうすれば正常な軌道に戻せるか」というタイトルの記事を掲載した。キッシンジャー元国務長官は当時のニクソン大統領と毛沢東主席の会談を実現し、米中関係正常化への道を開いた。ここ数年はトランプ氏とバイデン氏が敵意をむきだしにするようになり、米国は冷戦時代の同盟関係を再構築した。すでに100歳を超えたキッシンジャー氏は、2つの世界大国が「崖っぷちに立っている」との見方を示す。

 米国は中国に関する問題で3つの大きな間違いを犯している。まず、中国は崩壊もしなければ世界を管理することもない。中国の1人当たりGDPは米国の6分の1にとどまるが、中国の指導者は最も得意とすることの1つとして、低所得から高所得へのはしごをかける計画を立てている。ブルームバーグの予測によると、中国は十分な経済改革を実施し、約4%の年間成長率を維持する見通しだ。

 いずれにせよ米国と中国は当面、同行しつつも競争する相手になる。つまり、米国は長期的な対中政策を見直す必要があり、中国経済が弱い時期に中国へ譲歩を要求して優位に立とうとする政策は通用しない。

 次に、中国の社会統治は変化よりも一貫性が大きく、中国は米国のスタンスの変化をうぬぼれた利己的行為と見なしている。米国が直面する試練は、どのように自国の価値観に合う対中政策を策定し、全体的な戦略目標を犠牲しないかということだ。つまり、米国の政策は現在よりも整合性が求められ、言葉遣いにも厳しさが求められる。

 そして、中国の急速な経済成長は、米国を欺くことによって達成されたものではない。中国経済に奇跡を起こした原動力は、10億人を超える人口が提供する豊富な労働力とマクロ経済目標を達成する能力だ。中国の発展はスタートが比較的遅かったため、先進国で広く使われている技術を吸収するだけで、簡単に勝利を収めることができた。また、中国の巨大な市場と世界トップクラスのインフラは、米国企業にとって大きな魅力だ。

 中国が自国利益のために為替レートを操作しているという指摘は、米国で常に出てくる愚痴の1つだ。しかし、中国がWTOに加盟した2001年当時、中国の賃金水準は米国の3%にすぎず、中国の輸出急増を後押ししたのは中国の賃金水準と良質なインフラであって、為替操作ではなかった。

 米国は中国の行動の一部に対応する必要があるが、インセンティブ・メカニズムの転換と国内の競争力強化に重点を置くべきだ。2020年の選挙結果を覆そうとする試み、債務不履行、その他の不運な出来事があっては、米国の制度的な優位性をアピールするのは難しい。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年11月19日