米国の若手政治家、大統領選に出馬できない理由は？

　今年の米大統領選の予備選挙の情勢を見ると、トランプ氏が共和党を代表し現職のバイデン大統領と再び対決する可能性が上がってきている。米国の新世代の若手政治家はなぜ民主党と共和党の中で重要なポストを占められないのだろうか。一部の米メディアさえ、そのような疑問を禁じ得ないほどだ。

　両党の若手政治家が最近の大統領選で鳴りを潜めているのは、米国の政治の二極化や予備選挙の制度などとも関係している。両党の政治家の際限なき争いとメディアの喧伝により、双方の支持層である有権者が互いに敵視し、負けられないと感じる。民主党支持の有権者は、バイデン氏は党内で「トランプ氏に唯一連勝できる人」と考えている。相手側は、トランプ氏が率いる「MAGA（米国を再び偉大に）」運動こそが「経済を盛り上げ、海外の衝突を終え、国境地帯の安全を守り、保守的な価値観を保つ」を実現できると考えている。両党のメンバーと有権者は強い影響力を持つ、シンボルとなる候補者が必要だ。そこで現職の大統領及び前大統領のバイデン氏とトランプ氏にとって、現在問題となるのは年齢ではなく、しっかり争い勝ちを収めることこそが重要なのだ。（筆者・張文宗中国現代国際関係研究院米国研究所副所長、研究員）

　「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年1月31日