japanese.china.org.cn |04. 02. 2024 |
米大統領選を操る「カネのチカラ」
今年の米大統領選は予備選の段階に入っている。党内の選挙戦はそれほど激しくないが、「カネ集め」と「バラマキ」の大戦が大々的に展開中だ。米国の研究機関は、各候補者は今回の選挙期間に、米国で過去最大となる100億ドル以上の政治広告支出を行うと予想している。
民主・共和両党の予備選をリードしている候補者は現在、潤沢な資金を握っている。公開されたデータによると、昨年末時点で民主党所属のバイデン現大統領の選挙資金は4600万ドルにのぼっている。共和党所属のトランプ前大統領の同期の選挙資金は3300万ドル。
フロリダ州のデサンティス知事は共和党の予備選に1度参加しただけで撤退を発表したが、選挙戦で1億6000万ドルの巨額の支出が生じた。うち航空費だけでも330万ドル。デサンティス氏を支持する特別政治活動委員会は、その知名度を高めるため1億3000万ドルを使用した。
米国の法律は、特別政治活動委員会は立候補者に直接協力できないと定めているが、このような団体は無制限で政治献金を受けられ、その「カネに物を言わせるチカラ」は非常に強い。米紙「ニューヨーク・タイムズ」はデサンティス氏の驚異的な支出に関する記事の中で、特別政治活動委員会は米国の「スーパー大富豪」が選挙に影響力を及ぼすためのツールであると特に注釈をつけた。
「スーパー大富豪」の他にも、米国の大企業やさまざまな利益集団も候補者の主な「スポンサー」だ。これらの企業と利益集団は政治献金により候補者に影響を及ぼし、就任後に自分たちに有利な法案もしくは政策が導入されることに期待し、相互に「支援」する。
「カネのチカラ」は米国の選挙だけでなく、米国の立法や政治にも蔓延し、一般人では越えがたい政治のハードルを構築している。経済的地位の不平等は早くから政治的地位の不平等に変わっており、一般人の参政権を強く制限している。「1人1票」とは言いながら、本質的には「少人数の統治」と「富豪のゲーム」だ。
2022年の米中間選挙の連邦及び各州の改選に伴う総支出は167億ドルを超え、過去最大となった。今年の米大統領選が進むにつれ、「カネのチカラ」の大戦が白熱化するだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年2月4日