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japanese.china.org.cn |09. 03. 2024

全国両会に見る中国の「全過程にわたる人民民主」

タグ: 民主
中国網日本語版  |  2024-03-09

 中国北京市でこのほど、「全国両会」と呼ばれる全国人民代表大会(全人代)と中国人民政治協商会議(全国政協)が開幕した。世界の目が再び北京に注がれる中、この両会を通じて中国の民主政治を考察してみた。

 海外には、個人的な経験や緻密な観察を通じて、「全過程にわたる人民民主」が中国の現代化建設において欠かせない役割を果たし、他国が共有し学ぶことのできる中国の経験を提供してきたと認識するようになった人も多い。

 アルゼンチン出身の留学生マーシーさんもその一人だ。吉林大学文学院で言語学と応用言語学を専攻する博士課程の学生で、中国の民主主義について初めて理解するようになったのは、指導教授の禹平教授を通してだった。吉林省長春市政治協商会議常務委員で、昨年、省級人民代表大会代表に選出された禹氏は、定期的に研究を行い、関連部門に意見や提案を提出している。「彼女の意見は全て尊重されている」そうで、このことにマーシーさんは感銘を受けたという。

 マーシーさんが感じたのは、中国の「全過程にわたる人民民主」の重要な機能である「人々の意見に幅広く耳を傾ける」ことだった。このことは両会の代表委員の構成からも明らかだ。全国人民代表大会の代表は末端組織レベルの選挙で選ばれ、全国のあらゆる地域、各民族、各方面から選出される。第14期全国人民代表大会(全人代)の代表のうち、最前線で働く労働者、農民、専門技術者は4割近くを占める。全国政協委員は各党派や人民組織、各民族、各界から選出される。

 それだけでなく、全国人民代表大会常務委員会法制活動委員会が全国に設置した45カ所の末端組織による立法連絡拠点は、省・市級人民代表大会での6500カ所以上の拠点設置につながった。これらの拠点は、末端組織や民衆が立法活動参加する「直通列車」として機能し、調査、座談、考察、公聴会、評価などの方法を柔軟に活用して、民意をしっかりと汲み上げている。

 キューバ・ハバナ大学国際経済研究センターのルイス・レネ・フェルナンデス上級研究員は、中国式現代化は民主制度への人民の真の参加に基づいており、成長戦略や計画を策定する際に人民の利益が確実に考慮されるようになっていると指摘した。

 ブラジル中国問題研究センター所長のロニー・リンス氏は「全過程にわたる人民民主」では民衆が政治プロセス全体に参加できるため、人民の利益やニーズに沿えるよう民衆が効果的に政治に参加できると考えている。

 世論を広く汲み上げるには、人民の願望を政府の政策決定に十分に反映させるだけでなく、人民の知恵を存分に活用し、人民の力を結集することが必要だ。「全過程にわたる人民民主」を発展させ、多くの人民の基本的利益を継続的に実現し、保護し、発展させることによってのみ、全ての人民の当事者意識を十分に刺激し、中国式現代化を一丸となって推し進めるための強大な力を結集することができる。中国共産党第20回全国代表大会(二十大)の報告では、「全過程にわたる人民民主」を発展させることが中国式現代化の必須要件の一つだと指摘した。

 全国両会では、代表委員らが国政を論じ、さまざまな活動報告や法律案をについて審議し、議案を提出する。レバノンにあるシルクロード研究所の所長で「レバノン・中国対話の道」協会の会長を兼務するワリフ・クメハ氏は、中国の「全過程にわたる人民民主」は社会のさまざまな集団が意思決定に参加することを可能にすると指摘。人々の帰属意識と責任感を共有する意識を育むことで、社会構成員間の合意形成と協力の促進に寄与しているとの見方を示した。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月9日