japanese.china.org.cn |14. 04. 2024 |
米国が対中半導体輸出規制を強化、覇権主義の本性が明らかに
米国のバイデン政権は3月29日、中国向け半導体チップ輸出規制を一段と強化、関連規則の改定により中国による米国の人工知能(AI)チップやチップ製造装置の入手を阻止し、同チップを搭載したノートパソコンも規制の対象とした。半導体分野は米国の中国との技術競争の重要な戦場となっており、地政学的戦略の焦点の一つとなっている。
バイデン政権は発足以来、いわゆる「国家安全保障」を理由に中国への半導体輸出規制を強化し続けている。2022年10月、米国商務省産業安全保障局(BIS)は「暫定最終規則」を発表し、半導体サプライチェーンや関連技術機器から専門人材まで、あらゆる側面から中国に完全なプロセス管理制限を課した。それは前例のない強い措置で、識者はこの動きについて「中米関係さらには国際政治における新時代の始まり」を象徴するものだとみている。バイデン政権は2023年10月、「暫定最終規則」に基づき、先端コンピューティング半導体や半導体製造装置およびスーパーコンピューティング・アプリケーションや最終用途をサポートする品目について中国への輸出規制を強化した。
米国は中国半導体産業の発展を抑制しようと圧力を強めているが、その最終的な目的はただ一つ、科学技術や経済貿易を政治化・道具化・武器化し、自国の技術的優位性と技術覇権を維持したうえで、技術に基づく軍事を含む様々な覇権を確立することだ。実際、バイデン政権の「国家安全保障戦略報告」は、米国はすでに「志を同じくする」参加者を集め、国際的な技術システムを構築していると指摘。――「そのシステムは国際標準制定の完全性を守り、信頼に基づくデータとアイデアの自由な流れを促進するとともに、我々の安全・プライバシー・人権を守り、競争力を強化するものだ」と明らかにした。バイデン政権は、競争相手に開かれていない新しい国際的なハイテク半導体システムを構築しようとしている。チップ産業強国を対中封鎖のグループに引き入れ、チップをめぐる「2つの陣営」の対立を画策、中国をチップ産業チェーンの外に隔離し、自国のチップ分野での技術的覇権を守ろうとしている。
バイデン政権の輸出管理規制措置の乱用は、中国企業の利益だけでなく、他国の関連企業の利益も損なうことになる。半導体産業は高度にグローバル化が進んでおり、バイデン政権による不適切な管理は、各国のチップおよびチップ装置・材料・部品企業の正常な経済貿易交流を著しく妨げ、市場ルールと国際経済貿易秩序を破壊、世界の産業チェーンとサプライチェーンの安定性と安全性が深刻に脅かされている。シンガポール紙「聯合早報」は社説で、「世界の工場であり主要市場の一つである中国を排除すれば、チップ産業全体の効率に打撃を与えることは避けられず、すべての利害関係者が損害を被る。世界経済はその代償を払うことになり、あらゆる国の人々の消費と生活の質も損なわれる」と指摘した。
米国の政策は米国企業を含む世界中の企業に打撃を与える。米国商工会議所の試算によると、最悪のシナリオでは、米国から中国への半導体売上はゼロになり、米国企業は年間830億ドルの損失、12万4千人の雇用喪失、460億ドルの従業員報酬の損失に直面することになる。世界半導体市場の成長予測を考慮すると、デカップリングにより米国企業の市場シェアが13%低下した場合、2027年には950億ドル相当の収益が失われることになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月14日