japanese.china.org.cn |23. 04. 2024 |
西側が「中国の生産能力過剰」を誇張、その狙いはどこにあるのか
米国の一部の政治家とメディアは最近、手を組んで、いわゆる「中国の過剰な生産能力は世界市場に衝撃を与える」という論調を大いに煽っている。
国内需要が満たされると、残された製品が輸出市場に向かうということは、最もシンプルな経済学の原理である。アダム・スミスが200年前に『国富論』で明らかにしたように、国際貿易は各国の分業を可能にし、生産性と経済成長の水平を高めることが出来る。長い間、早くに発展した国は自国の比較優位性のある商品の市場を求めてきた。中国は今、同じことをしているのに、「世界市場への打撃」となった。このような明らかな「ダブルスタンダード」の裏にある動機は容易に理解できる。
中国は最初の下請け貿易から高付加価値の段階に開拓し、世界産業チェーンの分業の中で絶えず上流に向かって邁進し、世界市場である程度の競争優位を形成し、これは西側の敏感な神経を刺激した。米国のシャンボー財務次官は「中国の過剰な生産能力は最終的に世界市場に打撃を与える」という論調を打ち出し、米国のバーンズ駐中国大使は「中国は製造能力を大幅に向上させ、電気自動車などの産業に『過剰な生産能力』を出現させ、またこれらの製品が世界の国に輸出されると、世界の貿易システムは破壊される」と「懸念」を示した。
実は、バーンズ氏が本当に関心を持っているのは、「世界の国」や「世界の貿易システム」ではなく、中国産業のアップグレードが西側のグローバル分業システムの独占的地位を打破する可能性があるということだ。西側から見れば、先進国は世界経済システムのトップ、産業のバリュー・チェーンのハイエンドに位置し、中心の独占的な地位を持っている。周辺国はバリュー・チェーンの底の端に位置し、原材料、低コストの労働力と消費市場を提供することしかできない。しかし、中国は周辺から中心に向かうために努力しており、中国製造、中国のスマート製造は産業バリュー・チェーンの底辺から向上している。「実体リスト」をむやみに導入したり、「デカップリング」により自国を守ったり、また「国家安全」という論調を乱用し、中国のハイテク企業を無理に弾圧したりするのも、本質的には米国と西側が覇権を利用して中国に優位な産業を弾圧し、中国産業の発展を阻止している。その最終的な目的は、やはり米国と西側のグローバル経済システムにおける独占的地位の維持であり、またそれによってもたらした超過収益だ。
世界に目を向けると、気候変動などの世界的な課題への対応、世界各国のグリーンエネルギーへの転換の推進、貧困の解消、広大な発展途上国の都市化、工業化のニーズへの対応などの面において、中国が絶えず強化しているインフラ整備、工業製造、科学技術の革新能力などは重要な貢献を成し遂げてきた。中国ラオス鉄道、ヤバン高速鉄道などの鉄道協力プロジェクトの開通と運営は国民の生活に恩恵をもたらしている。トルコのバンデルマの炭化ホウ素生産工場、カザフスタンのアジア鋼管会社(ASPC)、クウェートのアルズール製油所などの実務的な協力プロジェクトは、現地の重要産業の空白を埋めた。また、中国は「一帯一路」共同建設国家で大量の太陽光や風力などの再生可能エネルギープロジェクトを建設している。ホスト国のエネルギー供給の効率化、よりクリーンで、多様化の方向への転換の加速を支援している。米国などの西側諸国は後発国の近代化事業のために心から切実な援助を提供する意欲がないというのに、中国がこれらの国の発展に参与し、ウィンウィンを実現することについてとやかく言い、絶えず「中国脅威論」を主張し中国を中傷しており、覇権的思考が災いをもたらすことは間違いない。
アメリカは世界の一部の国で戦争を起こしているが、一方、中国は道路と橋の建設、安価で高品質の商品の生産により、人々の生活を改善する建設的な力となり、各国の経済成長にも巨大な貢献をしている。本当に全人類の福祉に関心があるのなら、先進国は中国と手を携わて世界建設の歴史の流れに身を投じるべきだ。それができなければ、他人に足を引っ掛けて自分がもっと速く走ることなどしてはいけない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月23日