japanese.china.org.cn |14. 06. 2024 |
G7が世界にもたらすのは失望ばかり
今年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開幕したばかりで先に肩透かしを食らったのはむしろ西側メディアで、G7のために挽歌をうたうような印象さえある。米メディア「ポリティコ」(欧州版)は、今回のG7サミットは西側のパワーの誇示ではなく「最後の晩餐」のようだと伝えた。
米国は本サミットの主催国ではないが、現在までにメディアが明らかにしている議題のほぼすべてが米国が決めたものだ。これは米国の外交の世界における一貫したやり方だ。当然ながらこれは欧州が受動的にうなずき、受け入れるしかないというわけではない。「消息筋」によると、米国はG7首脳に対して、ロシア中央銀行の凍結資産3000億ドルから得られる運用収益をウクライナ支援に充てるため説得しようとしている。ところがEUをその唯一の保証人にしようとしていることから、EU内部で怒りを買っている。中国問題については食い違いがより顕著だ。米国は中国の「過剰生産能力」に対応する共同戦線に欧州を抱き込もうとしているが、「一部の欧州諸国は中国と非常に緊密なビジネス関係を持つ」「中国との貿易戦争を望まない」という。
G7は今や「1プラス6」に落ちぶれる流れを呈しており、米国の中国抑制の計画に引きずられている。しかしEUが対中関税を発表した後の欧州各界の反応を見ると、自身の利益を顧みず米国の計画に追随するべきかをめぐり、その他のG7参加国は大きな疑問符を打っている。G7は現在、米国の地政学的な私利を貪るツールに変化している。サミットで議論される「国際問題」は、国際社会が注目する国際問題と食い違っているか、立場が対立している。
「富裕国クラブ」であるG7は本来、この世界のためより多くの責任を担うべきだが、今や世界に失望しかもたらしていない。ある国際的な慈善団体は文書の中で、G7が毎年、軍事費から3%未満の資金を拠出すれば、世界の飢餓問題と貧困国の債務危機の解消を支援できると注意を促した。ところがG7は有益な公共財を出さないばかりか、かえって対外的に衝突・対抗・リスクを輸出し続けている。その実力が今や低下したというならば、世界への貢献はゼロに、さらにはマイナスになっている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」は見出しで、G7が直面しているのは「操縦困難な世界」だとした。これは「西側中心主義」の見方だ。国際社会から見れば、米国の保護主義と集団政治に引きずられるG7こそが、コントロールを失っている側だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月14日