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japanese.china.org.cn |20. 06. 2024

米国が「国内の離婚」を迎える?

タグ: 米国 大統領選
中国網日本語版  |  2024-06-20

米国議会議事堂襲撃事件が終わって3年余りになるが、その余波が続いている。米国国内の対立と分断が持続的に拡大している。現在の米国式の民主主義制度への米国の成人の満足度は過去最低で、わずか28%しかない。米紙「ワシントン・ポスト」によると、妊娠中絶と移民問題はバイデン氏とトランプ氏の2度目となる大統領選での対決の大きな争点になる。双方は自分側に有利な話題で人々に影響を及ぼそうとしているという。

AP通信は、「バイデン氏とトランプ氏は妊娠中絶、移民、税収、ロシアとウクライナの衝突、パレスチナとイスラエルの衝突といった数々の議題をめぐり、政策の食い違いが顕著だ。米国の有権者が今年11月に選出する人物が全く異なる手段により、この国の社会と生活の姿を形作ろうとすることは明らかだ」と伝えた。

米国が2大陣営に分裂する可能性に言及する政界関係者もいる。米共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は、共和党が支配する「赤い州」と民主党の「青い州」はイデオロギーに基づき「国内の離婚」を行うべきと主張した。双方の移民管理や「覚醒文化」などの政策と議題に関する食い違いを埋められないからだという。

「覚醒文化」とは、人種、性別、性的志向などへの差別行為やその他の不公正な現象に反対する左翼政治運動で、広い政治的・社会的中身を持つ。これは民主党と共和党の「文化戦」の焦点になっている。グリーン氏の発言は現在まで各界で真剣に議論されていないが、米シンクタンク・マーシャル財団のブルース・ストークス客員シニアフェローは、米国が今後「国内の離婚」に直面する可能性を無視できないとし、次の見方を示した。

4年前の大統領選で、バイデン氏に投票した「青い州」とトランプ氏を支持する「赤い州」はすでに大きな食い違いを見せていた。しかし投票箱から見て取れる食い違いの他に、米国人は現実における一連の社会問題でもより大きく食い違っており、「2つの米国」が浮上している。今年の大統領選の結果がこれらの食い違いを解消することはなく、現在の流れが続けばさらに激化することは間違いない。

大統領選が近づく中、人々は別の、米国の未来に関わる「内戦」がすでに始まろうとしているのかについて議論し始めている。米国では現在、直ちに武装衝突が生じることはないが、人々の「大げさな反乱ムード」は、米国社会のイデオロギーや政治路線をめぐる食い違いが、1850年以降で最も深刻であることを意識する人が増えていることを説明している。米国の友人と同盟国は「合衆国」がすでに「分裂国」になったことを理解すべきだ。実際には「2つの米国」が交戦中なのだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月20日