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japanese.china.org.cn |03. 07. 2024

中国企業が欧州選手権のスポンサーに、西側メディアは曲解

タグ: 欧州選手権 中国企業 スポンサー
中国網日本語版  |  2024-07-03

UEFA EURO 2024(UEFA欧州選手権、以下「欧州選手権」)が6月中旬よりドイツで開催されている。見所満載の試合の他にも、会場の中国ブランドの広告が観客の注目を浴びている。本大会の13社の最上位オフィシャルスポンサーのうち中国企業は過去最多の5社にのぼった(ハイセンス、支付宝、vivo、速売通、BYD)。これは中国企業による近年の海外進出と影響力の拡大の縮図だが、一部の西側メディアは「中国の地政学的戦略の大きな一手」と疑い、さらには欧州サッカー連盟(UEFA)が「その政治的及び社会的利益の目標よりも経済的利益を重視」と批判している。この論理に従うならば、中国の欧州選手権の中継は欧州による政治的影響力の拡大に協力していると言うのだろうか。このような政治的な解読は実に常軌を逸している。

イデオロギーにより中国企業の欧州選手権への協賛を見る。これは表面的には傲慢であるが、実際には自信の欠如だ。現代のサッカーは欧州で誕生した。欧州にはサッカーの確かな基礎と多くのファンがある。欧州選手権は世界的な影響力を持つサッカーファンの祭典だ。統計によると、今回の欧州選手権に注目する中国のファンの数は、主催国のドイツよりも多い。中国企業の欧州選手権との深い協力は、欧州選手権という舞台と欧州市場への重視であり、この機を借り広告の注目度とブランドの認知度を高めようとしている。これらの中国企業はいずれも、成熟したグローバル運営モデル、先進的な技術力、市場での高い認知度を持つグローバル企業だ。西側メディアは各社が欧州選手権を冷遇する日を待ち望んでいるというのだろうか。

欧州選手権の主催者であるUEFAは、一部のメディアのように考えない。彼らは重点的に、欧州選手権が「世界最大のブランド及び機関」を集め、サッカーの投資に向けられる収入を大幅に増やし、ファンに独特なチャンスと最高の欧州選手権の体験を提供したと言及した。これは実務的な態度だ。中国企業の欧州選手権との深い協力は、伝統的な意義の協賛と異なる。例えばBYDは欧州選手権のオフィシャルカーを担当。vivo X100シリーズは欧州選手権のオフィシャル携帯電話になった。ハイセンスはVAR(ビデオ支援審判)テクノロジーのサポートを提供し、新型フルシーンAI画質プラットフォームやMEMCモーション補完技術の導入により、より良い滑らかな試合の映像を提供。支付宝は欧州選手権に「スキャン」のブームをもたらし、アイスクリームの屋台やチェーンレストランなどに利益をもたらした。これらの協力は長期的な好循環を実現できる、ウィンウィンの選択だ。

我々は西側メディアと論陣を張るつもりはないが、彼らが念入りに構築した「インフォメーションコクーン」を破る必要がある。例えば彼らは、オフィシャルグローバルスポンサーになった中国企業は5社で、その比較として主催国ドイツの企業は3社のみとした。実情を知らないドイツ人が見れば、自国企業が中国企業から締め出される危機感を抱くだろう。実際に欧州選手権は早くから世界のスポンサーを募集している。昔の米国及び欧州企業主導から日本及び韓国企業の注目度が上がるようになったが、これは経済グローバル化の現れだ。また広告と協賛も企業の経営戦略の一部で、海外の新興企業が欧州で知名度を高める需要は地場老舗企業を上回るはずだ。ましてや言うまでもないことだが、中国企業はこれまでも現地化経営の重視の面で好調だ。BYDはハンガリーでの工場建設を宣言した。ハイセンスは欧州で1万人弱の従業員を持ち、5つの主要生産拠点と6つの研究開発センターを構える。欧州選手権と同様、欧州も一つの舞台だ。外からの投資は欧州を認めていることに他ならない。

スポーツ交流は国境がないイベントであり、地政学及びイデオロギーの制限を受けるべきではない。今回の欧州選手権のオフィシャル中継を担当する中央広播電視総台のデータによると、中継を行った大会1・2日目の多くの試合の視聴率が1%を超えた。欧州選手権は特に中国の若者とエリートから好まれている。別の中継業者である中国移動咪咕は中国の多くの都市と協力し、オフライン生放送番組を作った。中国社会では、欧州選手権の中国での人気は欧州の「地政学的戦略の大きな一手」という声が上がったことがない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月3日